修学院離宮・その3

修学院離宮訪問記も”その3”となりました。ここまで離宮そのものについて書いてこなかったのは、離宮についての紹介記事はiNetに多いし、宮内庁サイトでは紹介ビデオも見ることが出来るからです。そこへ茫猿如きが何を書き加えられるかと問えば、何も無い。そんな思いがしているからです。

昼下がり、三十度を超える気温のなか、汗を拭きながら3kmの道を約90分で廻ったわけですから、一カ所に長く止まったのは隣雲亭から浴龍池を眺めた時だけ、いささか慌ただしい参観でした。皇室施設の無料参観とはいえ、前にガイド役の案内係《公益財団法人菊葉文化協会職員》、参観者列の後尾には皇宮警察官が私服で付き添っており、随処で案内係が扉を開け、皇宮警察官が参観者の通過を確認して扉を閉めるという具合いです。だから一カ所に留まって眺めを楽しむとか、写真を何枚も撮ると云う気ままは許されません。

特に急かされるとか叱声が発せられると云うことはありませんが、無言の威圧は感じます。そのあたりは皇居参観や京都御所参観と変わりはないのです。だから、よく撮れていたという写真もありません。

修学院離宮・施設案内図(宮内庁)
この案内図で、施設及び庭苑部分を除く薄い緑色部分も離宮区域です。それらは棚田と畑からなる農地、周辺部は山林です。表総門を入ってすぐの参観者休憩所横に一台の飲料自販機がありますが、其処以外に自販機は設置されていません。トイレも途中には見かけませんから、休憩所で用を済ませておくべきです。

休憩所には参観記念品などの売店が併設されていますが、修学院離宮を紹介する絵葉書は販売されていません。販売されている絵葉書は「御所・離宮」限定品ですが、京都御所、仙洞御所、桂離宮、修学院離宮の各一枚計四枚が包装されていました。

離宮の写真を参観順路にしたがって一覧するには、こちらのサイトが便利です。

離宮参観の注意事項を含めて、全体を手際よくまとめてあるサイトです。

では茫猿が撮った写真で参観を振り返ります。先ずは下離宮を出たすぐに目に入る松並木です。美しく整えられた松並木が棚田のなかを下離宮から中離宮へ、上離宮へと延びています。写真は上離宮へ向かう道です。砂利道、両側の棚田、正面の山、そして手間隙かけて整えられた松と静寂、この松並木は雪の日に眺めたいと思われます。
棚田の様子はGoogle Earthで見ると、よくわかります。20160705matunamiki

参観順路の一番高い場所である隣雲亭から眺め下ろす浴龍池です。画面手前の大刈込みでは剪定に働く作業者の姿が見えます。画面ではわかりませんが、時々この大刈込みが揺れています。植え込みの根元に屈み込んで除伐する人が動くたびに植え込みが揺れます。

撮影方向は北西方向で、岩倉方面を眺めています。画面左、南西方向に目を転じれば京都の町並みが眺められます。11月下旬になれば紅葉が美しかろうと思われます。20160705ike

隣雲亭では廻り縁側の足下は三和土(たたき)となっており、一二三石が埋め込まれています。一二三石の謂れについてはこちらのサイト。20160705hihumiishi

浴龍池堰堤からは木立越しに棚田と京都の町並み、遠くに西山が眺められます。ゆっくりと眺めを楽しみ、写真も何枚か撮りたかったのですが、皇宮警察官が穏やかですが無言で側に立っています。既に参観者列の最後尾は数十メートル先を歩いています。茫猿も小走りに走り寄るのです。20160705tanada

これで参観記は終わりとします。九月に桂離宮を参観した後に追記するかもしれませんが、それよりも十一月下旬以降に再訪したいと考えています。再訪が叶えばその折にまた参観記を書いてみたいと思っています。一度は見ておきたい佳い処ですが、一度では済まない、せめて秋深き頃か、雪降る頃に両三度と訪れたい処です。

総じて云えば、安来市・足立美術館庭園のようにあまりにも整えられた庭は、茫猿の好みでは有りません。一木一草にまで神経の行き届いた庭ではやすらぎを感じないのです。野趣の風情溢れるというか、庭と自然林や里山が一体となっている庭が好みです。その意味から修学院離宮は我が好みですが、自由参観が出来ないのは残念なことです。

修学院離宮についての公的な案内は、公益財団法人・菊葉文化協会のサイトがありますから、そちらをご覧下さい。 参観受付時に渡された参観パンフレット掲載記事の多くは、このサイトで読めます。

修学院離宮・その1はこちら
修学院離宮・その2はこちら

 

 

 

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