白秋73切符?

JRに”青春18切符”と云うものがある。五日以内であれば全国のJR線が普通列車に限って自由に乗降できる切符である。利用期間は春季が03/01〜04/10、夏季が07/20〜09/10、冬季が12/10〜01/10、つまり春休み、夏休み、冬休みの期間中、若者たちに料金割引の便宜を計らい鉄道旅に誘うと云う趣旨の切符である。

青春18という名前の切符であるが、利用者に年齢制限は設けられていない。毎日が日曜日であるが手許は不如意の茫猿には有り難い”白秋73”切符なのである。また、料金が安いと云うことよりも《安いのも事実だが、安さを発揮するには体力や気力が求められる》、乗り降り自由と云うところに特徴がある切符である。

この切符の存在は以前から知っていたけれど、現役の頃には年度末、お盆前後、年末年始という超繁忙期間中に五日間の休みなど考えることも許されなかった。退隠してからはいつか利用したいと考えていたが、なかなかに腰を上げることはなかった。

修学院離宮を拝観したのちにセンチメンタルジャーニー《年古る身の感傷旅行》について言及したのは最近のことである。全国の市電で未踏破である長崎市電と鹿児島市電にいつかは乗車したいと記してから既に数年が過ぎている。
修学院離宮拝観記
路面電車乗車記録  長崎市電  鹿児島市電

思い立ったが幸い、思い立ったが吉日なのであり、明日知れぬ身であれば青春18切符などの気力体力を必要とする切符は利用できるうちに早くと考えるのである。そこで取りあえずプランだけを考えてみた。出かけるとすれば冬季期間の始めのうち、歳末を避けて12/10から12/14であるが、留守居をする家人の許諾が得られるかどうかまだ判らない。

でも、来年にはなどと先送りせず鬼に笑われぬよう年内に出かけたいと考えている。長崎市電と鹿児島市電を踏破すれば、懸案を降ろして肩も軽くなるだろうし、出かけることが出来なくなってから悔やむこともなかろうと都合良く考えている。長く病床にいる畏友を見舞いたいし、しばらくお会いしていない知友にもお会いしたいと思っている。 帰りの飛行機を予約し、五日間の宿を予約してから家人には伝えようと思案しているところである。20161201seisyun18

青春18切符利用の旅企画だから、原則普通列車もしくは快速列車利用である。年齢を考えて深夜便や夜行便は利用せず、ビジネスホテル宿泊を予定している。途中、山陰線を廻り出雲蕎麦を賞味し一畑電鉄へ、長崎・鳥栖・川内経由で日本最南端の駅へ着いたら、帰途はLCC飛行機を利用と考えた旅案である。

案は案なのであり推敲を重ねてどんどん変化してゆくのである。旅先での変更もあるだろう。出たとこ勝負の旅とは云っても無理の効かない齢のことは頭の隅においておこう。今は出かけたいな、出かけられたら好いなという気分で出かける前を楽しんでいる。旅は出かける前がいちばん楽しいものである。

旅先の食事も愉しみの一つである。乗換のあいまに、あるいは途中下車しての昼食を考えるのである。姫路や明石での玉子焼き、出雲そば、長崎ちゃんぽん、鳥栖や久留米のラーメン&焼き鳥、鹿児島では黒豚&キビナゴ&薩摩地鶏・軍鶏  etc。

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前掲の旅程での全乗車距離は1,492kmになった。特急利用区間などを除くと982kmである。普通旅客運賃表で調べると11,970円である。このままでも切符購入代金は回収できるのだが、さらに特急利用区間の短縮や肥薩オレンジ線の割引などをすれば、よりお得になる。《なお、本州区間約780km、九州区間約820kmに区分した切符を二枚購入すれば、有効期間は8日以上となるが料金は10,800円+11,550円=22,350円であり、ほぼ倍額となる。青春18切符のミソは此処にある。》

《追記》この原稿を書き終えてから六日が過ぎたところで、青春18切符を購入してきた。どうやら家人の理解も得られたし、あとは出発日を待つだけである。今は新しく買い替えた時刻表を片手に、列車の接続やら、より利便性の高い列車を見つけて予定を入れ替えたりしている。

推敲を始めると欲が出てくる。せっかくだから、序でのことだから、日本最西端の駅・平戸口へも行ってみたいなとか、松浦鉄道を周回することは出来ないかとか、あれやこれやと時刻表をひっくり返している。その都度、もう強行日程をこなせる齢ではないのだと思い直す茫猿である。旅に出た目的が達せられれば十分なのである、多くを望みそれが叶う齢ではないのだと己を己でたしなめている。

 

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