白秋73旅四日目の午後は鹿児島市電乗車である。鹿児島市電は鹿児島駅前ターミナルを起点に騎射場経由、谷山終点の1号系統、鹿児島中央駅経由郡元行きの2号系統が運行されている。
夕刻の鹿児島駅前ターミナル、背後に鹿児島駅が見える。県庁所在地の市名を駅名とするからには鹿児島駅が基幹駅であろうと思うのが普通なのだろうが、様々な歴史的経緯から鹿児島中央駅が基幹駅である。九州新幹線が鹿児島中央駅に乗り入れてからの鹿児島駅はただのローカル駅であるが、車両基地は鹿児島駅にある。
鹿児島市電は街の景観に美しくなじんでいる。軌道中央のセンターポールに架線を集約し横断する配電線は地中化して、道路上の蜘蛛の巣を無くしている。また道路との併用軌道区間全線の8.9kmを芝生緑化している。これが街なかを貫くグリーンベルトとなっており眼にとても優しい。
日本最南端の電停・谷山ターミナル。
郡元電停の三叉路線を通過する研修車両
交通局三階の市電資料館から眺める車両基地、中央に市電百周年を記念して制作された観光レトロ電車「かごでん」が見える。「かごでん」は土日祝日のみ一日2便運行されている。
桜島桟橋通電停からは桜島がまぢかに見えるが、この日は小雨で島影はかすかだったので、翌朝、日の出前に撮影しようとしたのだが、この朝も曇り空で日の出は無く、雲の向こうの桜島へ向かうフェリーを写す。
翌日の午後に指宿から帰ってきて、鹿児島駅の跨線橋から眺めた桜島。
鹿児島市内には維新にかかわった人たちのモニュメントが数多く街中に配置されている。鹿児島中央駅前には「若き薩摩の群像」、「観光オブジェ・時標」などなどである。加治屋町電停近く甲突川付近に建つ大久保利通像。
極め付きは城山山麓にそびえ立つ高さ8mの西郷隆盛像の威容である。
それらの多くの像やモニュメントのなかで、ほっとさせられるのは甲突川高見橋の欄干に設置されている母子像である。水遊びする子供たちの像は向い側にある。
※前号記事 白秋73旅-7・イサブロー 2016年12月18日
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