2017 総選挙

2017/10/22 衆議院選挙について、何か感想記をと思うのだが何も書く気がしなくて一週間が過ぎた。民進党の分裂選挙、野党共闘が雲散霧消したことへの共産党と社民党の恨み節、希望と立憲民主の間に挟まれた維新と日本の心の僻み節などなど、理性が正面に来るべき選挙が情の祭りに終わった嘆きを感じている。

特にひどいのが、午後のTVワイドショーが選挙を午後ヒマネタ&フェイクニュースに堕とし込んでいることである。与党:保守・改憲勢力が自民《284》公明《29》&希望《50》維新《11》合計374《80%》に対して野党:いわゆる護憲・リベラル勢力が立憲民主《55》共産《12》社民《2》&無所属《22》合計91《20%》というのが獲得議席数である。与野党比率が4対1というのは、もう野党の存在云々という状況を超えてしまっている。対峙する野党勢力など限りなく無に等しい存在である。

《希望を与党にするか野党に位置付けるかは議論があるところであろう。今後次第とも云えるが、どう見ても与党補完もしくはユ党にしか論者には見えない。》

一党独裁に等しい状況であり、自民と社会が対峙した55年体制をはるかに超えた、ナチスを生み出した独ワイマール体制を思わせる状況である。20年前に中選挙区制度を廃止して小選挙区制度を導入した真意は其処にあったのかと改めて気づかされることでもある。

小選挙区制度が導入された当時に、二大政党対峙により日本の政治が変わるであろう想いと同時に、一票差でも勝ちは勝ちであり、死に票が増えるであろうという想い、それは少数意見の埋没につながるであろうという想いを改めて思い出している。

しかしながら、比例区の各党得票数を眺めてみると状況は多少変わるのである。自民党1855万票《33%》▽希望の党967万票《17%》▽公明党697万票《13%》▽日本維新の会338万票《6%》▽日本のこころ8万票《0.1%》▽諸派64万票《1.1%》、▽立憲民主党1108万票《20%》▽共産党440万票《8%》▽社民党94万票《2%》。【万票以下は切り捨て】 小選挙区に準じて与野党を比較してみれば、与党3,929万票《70%》に対して野党1,642万票《30%》、与野党対比率は7対3と少し緩和されるのである。野党勢力が三分の一弱と云うことになれば、少しは見られる政治状況である。

好ましい小選挙区制度は重複立候補を認めない名簿順位が確定された比例代表選挙制度であるが、現行定数は衆議院小選挙区制選挙区の総定数が289であるのに対して、衆議院比例代表制選挙区の総定数は176である。比例定数は総定員数の37.8%であり、重複救済立候補を認めている。

民主主義と云うものが、定められた制度を是として成り立つものであるとすれば、選挙結果は是とされるべきものであり、与野党は制度を前提として選挙戦術を考えたか否かが問われるのであり、今回の結果は自民党が制度にうまく対応したのであり、旧民進党が拙く対応したと云う結果なのであろう。

小選挙区制度はシングル・イシューを掲げて争う方が判りやすいのである。今回の選挙で争うテーマとなるべきは「集団的自衛権・9条改憲・自己責任」勢力と、「個別自衛権・9条維持・多様性共存」勢力が争うべきであったと考えている。

茫猿は保守党派とは「自己責任、小さな政府指向」であり、リベラル党派とは「多様性保持、大きな政府指向」であろうと考えている。日本の政治状況はこの両者が混合・混在する解りにくさにあると考えている。勝てば官軍・自己責任重視思考と敗者を思いやり多様性を重視する思考とが対峙するのが好ましいと考えている。

そんなこんなを考えながら、台風22号が当地にも近づいている嵐の前の静けさのなかで取り留めの無い記事をアップするのである。

近々、建て替えが予定されており、名古屋を代表するデパートの一つであった名鉄デパートの屋上から眺めるJR名駅前景色である。手前はイングリッシュガーデンと謳われているものの、ひと気の無い昼下がりには物寂しく見える植え込みである。《追記 2017/10/29  20:00》
台風22号は東海沖を過ぎ去ったようである。雲が流れてゆく晴れた夜空に月齢上弦9.3の月が輝いている。この分では全国的にも大過なく過ぎてゆきそうである。

 

 

 

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