座布団肉

牛肉の部位に「ザブトン肉」というものがある。肩ロースの芯の部分で一頭から3〜4kgしかとれないという希少な部位である。多過ぎず少な過ぎない絶妙な霜降りぐあいの部位である。 とても柔らかくて、炙って刺身やすしダネなどに供されることが多い。

行き付けの精肉店で、このザブトン肉を見つけて購入したのだが、真空パックされているので、購入量を指定できない。店頭に並べてある二個のザブトン肉のうち、小さい方を買ったけれど、それでも900gである。老夫婦二人には手に余るというか、腹に余る量である。

いつもいつもショーケースに並んでいるという訳ではないから、思い切って買ったのがこれである。《個体識別番号1501423336 (1,x00円/100g)×900g》

七十過ぎの二人には半分でも多すぎるから、三分の一をミニステーキにするのである。焼き方は老妻に妥協してミデイアムレアである。

自家製のニンニクを焼いて下味をつけ、ワサビとスダチポン酢でいただく。付け合わせは、これも自家製のポテトとキャロット、それに渋抜き平田核無柿である。月に一度の贅沢を夫婦で堪能すれば、しばらくは肉の顔など見たくもない。

問題は残りの座布団であるが、ローストビーフにでもするかと考えている。この部位をローストビーフにするのは邪道だけれど、牛肉だけに背に腹は変えられないと考えている。今後のザブトン肉の食べ方を拓く為には試してみるかと思っているところである。

《追記》ものは試しと、ローストビーフを作って見たが、うまくできなかった。ローストビーフはやはり赤身肉に限るのだ。!!

 

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