過則勿憚改、瓜田不納履

「過則勿憚改」とは「過ちては改めるに憚ること勿れ」と読み下します。「瓜田不納履」は「瓜畑に履を納れず」と読み、李下に冠を正さずと続きます。昨日の日大アメフト選手の会見を目にし、今朝の朝刊一面を見て浮んだ言葉が「過則勿憚改、瓜田不納履」でした。(2018.05.23)

(2018.05.23)今朝の朝刊一面は二十歳になったばかりの日大選手の記者会見と、六十三歳になる安部総理の「愛媛県文書全面否定」ブラ下がり会見が並んでいました。ほんとうの気持ちを言えば、こんな標題は付けたくない。「ただ、胸くそが悪い」としたい。でもあまりにも品が無いから、せめて標題くらいは「過則勿憚改、瓜田不納履」と嘯いてみる。以下、記事をまとめる気にもならないから、ランダムに思いつくことを備忘メモ的に書き連ねる。

今日の朝刊とネットは「日大」と「加計学園」で埋め尽くされていた。上が教唆して、下がその意を忖度して不適切な行為を行い、責任問題が発生すると、上は順送りに『指示したことはない』と言い逃れて、一番下に責任を押し付る。政界も日大アメフト部も構造は同じである。というか、無責任と言い逃れが蔓延する政治倫理の朽廃が社会の倫理も荒廃させた。

瓜田不納履、李下不正冠(瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず)。意味するところは優れた人は事件が起こる前にそれを予防し、あらぬ疑いを抱かれるような立場に身を置かない。瓜畑で靴を履き直し瓜盗人に間違えられるようなことは避け。桃の木の下では曲がった冠を直そうとして桃盗人に間違えられるようなことはしないのである。君子たる者、あらぬ疑いを招くような行動は慎むのである。

子曰、 「君子不重則不威。学則不孤。 主忠信、無友不如己者。 過則勿憚改」。 子曰く、 「君子重からざれば則ち威あらず。学べば則ち孤ならず。 忠信を主とし、己に如(し)かざる者を友とする勿れ。過ちては改めるに憚ること勿かれ」。

(2018.05.26)反則というよりも違法なタックルを行ってしまった日大アメフト部DL選手であるが、独り関西学院大学へ謝罪にむかい、独り記者クラブで謝罪会見を行う。「顔を出さねば謝罪にならない」という言や佳しである。彼に会見の場を提供した「日本記者クラブ」にジャーナリズムの良心を見る気がした。彼の潔さに比較して、日大アメフト部監督・コーチ、日大学長そして広報部の対応の拙さはあきれるばかりである。日大危機管理学部は何をしているのか。

(2018.05.27)愛媛県が公表した「加計学園理事長と安部総理との面会記録等」について、加計学園は「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思う」というコメントを出したという。ということは「誤まった情報、しかも総理との面会情報を捏造して、学部新設を有利に導いた。」ということである。総理を利用する加計学園も加計であるが、利用されてもシラを切る総理も総理だ。

折も折、総理夫妻は遠くモスクワで秋田犬と笑顔で写真に収まっている。日本の秋田犬保存会は26日、平昌冬季五輪のフィギュアスケート女子で金メダルを獲得したロシアのアリーナ・ザギトワ選手に秋田犬を贈呈した。安倍晋三首相と昭恵夫人も満面の笑顔で立ち会った。《安部総理自身は贈呈者でもなんでもなく、押しかけたと言うべきだろう。》

モスクワでの秋田犬贈呈式に立ち会ったという安部総理だが、プーチン露国大統領との会談は48分も待たされた挙句、何も見るべき成果は得られず、贈呈式に立ち会うだけのためにモスクワ入りしたみたいである。この安部総理にほとんどパロデーとも云える事態が炙り出された。それは危機管理に伴うパロデーである。

安部総理の危機管理《詭弁術》とは、「私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」とした2017年2月の自身の答弁について、「贈収賄は全くない、という文脈で一切関わっていないと申し上げた」と参議院予算委員会で言い抜けることであった。巨大与党の傲慢さと弱小乱立野党の無力さを今さらに思い知らされている。巨大与党(自民党・公明党)が安部一強支配下にあるとはいえ、あまりにも人無きを嘆く。自民党の良心も公明党の矜持も何処かに消え去って見る影もない。

総理を信用できない(70%)信用できる(14%)、安倍内閣を支持する(31%)支持しない(48)、《毎日新聞2018.05.27世論調査》。安部総理は信用できないけれど(70%)安部内閣は支持する(31%)とは何を意味するのであろうか。政府・日銀が円安・物価上昇・株価上昇を誘導することが、即ち自らの利益であると考える人々(不動産と金融資産を保有する人々)が三割存在すると云うことであろう。

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