世代間格差と問題意識

 鑑定評価並びに鑑定協会及び鑑定業界の、経年性金属疲労について考えてきましたが、多くの同業有志とこの問題について語るにつけても、問題が抱える根の深さについて考え込まされます。成功体験を捨てる勇気を求めるのは評論家としては易しくとも、現場の近くにいると転換期間の辛さが実感できて、とてもではないが勇気を持って奨められない。
 「大変ですけど、やらねばねぇ。」としか、声の掛けようがない。


 不動産鑑定制度は、不幸な生い立ちを背負っていると思います。しかもその「生い立ちの不幸さを、不幸と自覚していないこと」に、最も不幸の根源があるのです。生い立ちの不幸とは、地価の抑制(具体的には適正な地価の形成に資する)を目的として制度が発足し、地価公示制度や地価調査、添付鑑定、第三鑑定、固評等公的評価、最近は不良債権等関連適正評価等々により、主務官庁を中心に鑑定評価業務が用意されてきたことであります。鑑定業界と「地価抑制が最重要命題であった主務官庁」とが、二人三脚を形成して今日に至ったことは、官主導の業容拡大には資すること大であったが、自主努力により業容の拡大を図る必要を意識しないで今日に至り、今になって業容拡大のツールもノウハウも持たないことにあるのです。つまり、禍福吉兆はあざなえる縄のごとしなのです。
 これらについて、現状に危機感を持つ若手鑑定士や二次合格者の声が満載されているホームページを紹介します。一見の価値ありです。尻の青いのが生意気になどと偏見を持たずに、虚心に読んでみて下さい。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kentfuku/index.html
http://www.hi-ho.ne.jp/akiko-m/
http://www1.nisiq.net/~iwano-t/
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1293/
http://www1.plala.or.jp/GOTOU/

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