ロータリークラブの目指すもの

【只管打座・・ロータリークラブの目指すもの・・02.09.07】
 茫猿は岐阜市内に設けられている「岐阜加納ロータリークラブ」の1985年以来
の会員です。ロータリークラブは世間一般ではオジサン達の仲良しクラブと見ら
れているようです。またクラブ数は年々増えており、85年当時は岐阜市内で8ク
ラブでしたが、現在は12クラブに増えております。不動産鑑定士の会員も徐々
に増えております。
 ロータリークラブは、鑑定士や弁護士・医者・僧侶などの専門職業家と企業経
営者から構成されており、難しく云えば、職業奉仕・社会奉仕・国際奉仕・青少
年奉仕などを目的とする組織であり、内部的には異業種交流親睦団体的側面もも
っていますと同時に、対外的には自らの職業を通じて社会に貢献するという崇高
な目標も掲げています。(目標という理想と、現実の有り様に落差があるのは、い
つものことですが)
 このロータリークラブについて、17年も在籍していても不勉強不良会員である
茫猿が何かを語ることは、烏滸がましく僭越との誹りを受けることでしょう。
実は岐阜加納ロータリークラブでも、世間風潮にのりご多分に漏れずといいまし
ょうか、 Web Site を立ち上げようと云う話が持ち上がりました。
そのことから派生して、この記事を書いています。
 茫猿はこの話題に関しては消極的です。
 即ち、ロータリークラブの公式 Web Site である以上、広く世界・日本とまで
は云わなくとも、その属する地域社会に何らかの貢献があってしかるべきと考え
ています。つまり、クラブのメンバーがサイトを通して、地域社会にいささかで
も貢献する、その為の手段であらねば、サイトを主宰する意味は無かろうと考え
るのです。
 そんな折しも、茫猿が所属する委員会との関係から、ロータリークラブ関連の
各クラブサイトなどを閲覧していたのですが、そのなかで日本のロータリークラ
ブ総元締めである「 Rotary Japan Web 」というサイトにアクセスしましたとこ
ろ、面白い記事に遭遇しました。
 それは、戦前に旧満州地区大連に存在したロータリークラブ会員が起草した宣
言文なのですが、ロータリーというものが何を目標としているのか、何を求めよ
うとしているのかを、説明する資料としては格好なモノです。
 ロータリークラブに関心のある方も関心の無い方も、お読みいただいてしかる
べきと申しましょうか、社会人として、企業人として、或いは専門職業家として
「カク在リタイ」とする目標にふさわしいと考える宣言文です。
 1922年という時代に起草されたモノであり、表現は古風蒼然としていますが、
述べていることは、最近の企業不祥事に右往左往する経営者諸子に読んでいただ
きたいものでございます。勿論、時代の風潮に翻弄される鑑定士諸子にもお読み
いただきたいモノと考えます。
『大連宣言・1922年』
第1. 須らく事業の人たるに先立ちて道義の人たるべし。蓋し事業の経営に全力
を傾倒するは因って世を益せんがためなり。ゆえに吾人は道義を無視していわゆ
る事業の成功を獲んとする者に与せず。
第2. 成否を日うに先立ち退いて義務を尽さむことを思い進んで奉仕を完うせん
ことを念う。自らを利するに先立ちて他を益せむことを願う。最も能く奉仕する
者、最も多く満たさるべきことを吾人は疑わず。
第3. あるいは特殊な関係をもって機会を壟断しあるいは世人の潔しとせざるに
乗じ巨利を博す、これ吾人の最も忌むところなり、吾人の精神に反してその信条
を紊るは利のため義を失うよりはなはだしきは無し。
第4. 義をもって集まり、信をもって結び、切磋し琢磨し、相扶け相益す。これ
吾人団結の本旨なり。しかれども党をもって厚くすることなく他をもって拒むこ
となく私をもって党する者にあらざるなり。
第5. 徒爾なる角遂と闘争とは世に行なわるべからず、協力をもって博愛平等の
理想を実現せざるべからず、しかり吾が同志はこの大義を世界に敷かむがために
活躍す吾がロータリーの崇高なる使命ここに在り、その存在の意義またここに存
す。
以上、下記のサイトよりの引用です。
日本ロータリー 公式 Web Site
http://www.rotary.or.jp/
「大連宣言及び四つのテストの解釈」掲載頁
http://www.rotary.or.jp/about.html
・・・・・・・本稿終わり・・・・・・・

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