足立良夫候補(近畿)のご回答

【茫猿遠吠・・足立候補のご回答・・03.03.24】
 近畿地区理事候補の足立良夫氏よりご回答を頂きました。
 原文のまま(公開質問を再掲された部分は省略しました。)
 質問に関し、回答させていただきます。
私は近畿地区理事選挙立候補者ですが、自分の意識としては、「近畿地区の」
としてというつもりではありません。むしろ、「全国の」という意識です。
                       2003.3.24 足立良夫
(問1)<回答>
 現状の日本経済状況を考えれば、最低落札価格設定選択制度導入は必至と思
います。むしろ平常な経済状況に戻った(きっと戻ると信じています)とき、
金融機関は最低売却制度がなければ、不動産担保制度が成り立たないので、
現状の最低落札価格制度を支持することになります。
 ですので、今回の選択制度導入につきトリガー方式なり、時限立法とするこ
とを目論むべきと思います。また、現行の競売評価についての理論的精緻化と
実務的な迅速化を促進する努力を今こそ地道に行うべきと考えます。
(問2)<回答>
 大阪地裁等で競売評価基準等を作成・改定することになった3年ほど前に、
私たちは、競売評価で求める価格の種類は何かという切り口などを用いて、
ちょうど鑑定評価基準改正の動きに合わせて議論、検討しようとしていました。
 しかしながら、評価人サイドの大多数の意見で、その議論さえしてくれるな
という方針になったことを思い出します。
 また、土壌汚染関連についても、運用指針作成の途中で最高裁民事局に運用
方針の作成のための相互検討を申し込んだのですが、これは鑑定協会の法務と
か公的土地評価の委員会サイドからのバイアスにより申込さえも差し止められ
た経緯があります。
「競売評価は鑑定評価とは一線を画すものであり、したがって鑑定協会が関与
する問題にあらず。」という方針がだれによって決定されたのかはよく知りま
せんが、鑑定協会サイドだけからの要請ではないと思います。
(問3)<回答>
 上記の土壌汚染に関わることでの経緯について、「正しく速やかに会員に伝
える」ことはしていません。また、理事会や私の所属する調査研究委員会で議
論に上ったことはないと認識しています。
(問4)<回答>
 この判決については、上告されることなく「確定」してしまっていることも
合わせて十分に重要問題であると認識しています。鑑定協会として判決につき
十分に研究し、内容やこの判決にいたった経緯、理論的背景を咀嚼し、議論し
た上でオーソライズした意見を早急に公表するべきと思います。
 また、新鑑定評価基準作成途中でこの裁判動向に着目できなかったこと、
昨年7月の基準公表後施行前の判決であるのに、その間での対応もできなかっ
たことに、鑑定評価基準の一般社会での立場が明確であり、それに甘んじてい
る私達の情けなささえ感じています。
 因に東京高裁判決の「固定資産税評価」に関わる問題もあわせて議論したい
ものです。両判決とも私的研究会で発表させていただく機会を持ちましたが、
問題意識が一番低いのが鑑定士さんであり、税理士などの専門職業家の方が高
かったのが印象に残ります。
(問5)<回答>
 昨年理事会で2回この件について質問させていただきました。しかし、担当
委員長や副会長、専務理事、会長からの明確な回答はありませんでした。
「資料は鑑定評価業務の命」であるという漠然とした意識は持っているようで
すが、なにせ、それらの方々は鑑定評価の実務の現役ではない方ばかりでして、
危機感がないようです。
 役員さん達の意識改革からはじめないと、話が進まないというのが一番問題
です。そう悠長にしてはいられない問題なのですが。質問の内容について、同
感です。
(問6)<回答>
 申し訳ない。ずばりこれという方法を私案レベルでも持っていません。
(問7)<回答>
 私、質問の内容について真剣にかんがえたことがありませんでした。ただ、
公益法人としての実質的な議論さえなされずにいるのに、業益を語るには浅ま
しすぎるのではないか、そんな思いがします。
(問8)<回答>
 法律を改正することは難しいと考えます。協会規程を変え、会費の一本化に
よる実質上の「士法」的な運用には賛成します。
(問9)<回答>
 その意向はあります。運用、発行、予算などの実務的な問題を検討する時期
と思います。
(問10)<回答>
 メールアドレスの公開の意志はあります。だが、「末端会員」という文言を
使われること自体に問題があるのではないでしょうか。
 追記:2年間鑑定協会の理事会に出席して驚いたことが2つあります。
1.鑑定協会の赤字体質の改善のために、事務局サイドが提案し、総務委員会
でも了承されたことです。なんと、その改善案のひとつに、「理事会開催日数
の削減」があったことです。
 そして、その案が理事会でも承認され、総会でも可決されました。理事、役
員さん達自身も理事会の形骸化を認めていることです。
 そして、事務局側もそれを平然と了解していることです。事実、会費の一部
を使って、開催ごとに100万円以上も経費がかかる理事会は、何の役割も果
たしていません。質問しても回答はないかないに等しく、あったとしても協会
運営上に何の役にも立てようともしません。
2.理事会で全国から集まった役員さん達で、質問などをした方々はこの2年
間でごく少数です。
 そして、委員会活動に直接的に従事する役員さんも過半には達していません。
みなさん、何のために、何をするために役員に選任されてきたのでしょうか。
鑑定協会の役員が名誉職とでも勘違いされている方々が多すぎるようです。
まあ、給料を出していないだけましですけど。
・・・・・・茫猿の蛇足です・・・・・・
足立候補殿 長文の丁重なご回答を有り難うございました。
なお、末端会員云々の表現は、不穏当でした。
茫猿の意識としては、お偉いさん(役員諸公)に対して、
茫猿のことを卑称したに過ぎないのですけど。
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