INDEXシンポ開催予告

【茫猿遠吠・・03.09.25・・INDEXシンポ開催予告】
 茫猿が所属します岐阜県不動産鑑定士協会は来年2004年4月に
創立25周年を迎えます。(県部会創立25周年、士協会創立10周年)
 この節目を記念して、岐阜県士協会は幾つかの創立記念事業を行う予定ですが、これら記念事業の基幹として投資インデックスシンポジウムを開催することが先日の岐阜県士協会記念事業企画委員会で内定し、昨日開催の臨時総会にて概要説明をかねた報告が行われました。
 開催予定日は少し先ですが、来年2004年04月16日(金曜日)於・岐阜市です。
シンポジウムは単位認定の公開シンポジウムとする予定です。
鬼が笑ってしまう来春のことではありますが、予定にいれておいて下さい。
 開催主旨は投資インデックスが収益還元法に占める位置を明らかにし、投資インデックス作成がもたらすもの、及びその課題を探ることにあります。
同時に、シンポジウムは理論よりも実務に重きをおいた構成とする予定です。
 記念事業実行委員会が考えますINDEXシンポジウムの概要は
1.収益還元法に占める投資インデックスの役割
・インデックス作成の基礎である賃貸契約資料、建築資料収集について。
・作成したインデックスを収益還元法に如何に位置づけるか。
2.投資インデックス作成の現況報告
・都市圏における現況報告(投資家のINDEX利用実際を中心に)
・地方圏における現況報告(岐阜会並びに既実践士協会の具体例中心)
3.収益還元法の精緻化に於ける建築施工面積
4.インデックス(収益還元法)の課題   等々です。
 茫猿は周年記念事業の実行委員長を命ぜられており、いわば総合プロデューサーといった役割を努めています。総勢50名未満の零細士協会が投資インデックスシンポジウムを開催するなど身の程知らずであり、おこがましいといったご批判は聞こえてまいりますし、茫猿自身も少なからぬ不安を抱えております。
 しかし、茫猿は斯様に考えます。
岐阜会シンポジウムは都会で開催される例に倣わない。地方圏の零細士協会の身の丈にあったシンポジウムを開催すればよい。そして、理論面に傾くよりも、インデックス作成の実務に則した実践的且つ実戦的シンポジウムを開催すればよい。
 各方面から寄せられるであろうご批判は甘受しよう。3時間のシンポジウムで、参加された方が少しでも何かを得られたら、よれで佳しとしよう。まず実行することであると、茫猿は考えております。
※批判-1
 岐阜会会員は、シンポジウムに対応する理論的準備が不足している。
『インデックスに対する理解が不足しているからこそ、自らシンポジウムを主催することにより、その準備作業を通じてインデックスをはじめとする収益還元法全般についての理解力や技術力の向上を目標とできるのでなかろうか』
※批判-2
 たかだか二度や三度のわずかな調査結果では公表に耐えられない。
『危惧はもっともなことだと考えます。でも拙速を排して巧遅を求めたとして、いつまで調査結果を積み上げたらよいのか。今、求められるのは拙速とか巧遅とかではなく、データ交換販売市場の未成立な、今後も他者により整備される可能性が乏しい地方圏であればこそ、実践過程と結果を公表して同輩の批判を仰ぎ、より良いものへと進化させて行く道を選ぶべきでなかろうか。』
『烏滸がましいと云われることは承知の上で付け加えれば、リスクを畏れていては何も得られないと考えます。批判とか後講釈は誰でもできるのであり、コロンブスの卵と同じだろうと考えます。』
※批判-3
 岐阜辺りでは、複合不動産収益価格が活躍する場面は少なく、地価公示準拠でよいのではないか。その内、日本不動産鑑定協会や国交省が用意してくれるであろう。
『依然として更地や宅地見込地、農林地評価が主流であり、複合不動産収益価格を求めなければならない場面は少ないでしょう。
 それでも、固定資産税標準宅地評価において収益価格が重視される場面は多くなるでしょうし、その場合に採用還元利回りが地元不動産事情をどのように把握し反映しているかを問われることは多くなるだろうと予測します。
 また競売評価・収益物件においても、収益還元法なかんずくDCF法の採用が必須となりつつあるのは趨勢です。
 これらの我々地方圏在住不動産鑑定士がおかれている状況を考えれば、自ら資料を収集し地元の実態に即した利回り判定を行うことは焦眉の急と云えるのでないでしょうか。
身の丈に徹することも大事ですが、
少しばかり背伸びをすることも必要と考えます。』
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・
 茫猿は今回の周年記念事業が25周年という、いわば四分の一世紀経過を記念する行事であればこそ、私たち自身が何のために行うのか、正しく自覚していたいものと考えます。
一つは、士協会と会員の存在感を高めることにあり。
一つは、全会員が一つの目標に結集して士協会の求心力を高めることにあり。
一つは、難度の高い事業遂行を通して、自らの錬度を高めることにある。
 茫猿はただ今、斯様に考えて、開催準備に没頭しております。
 さらに一昨年、公取委によ警告示達を受けた岐阜県士協会はようやくにではありますが、長時間の協議を経て士協会改革案を取り纏めつつあり、一部は実行に移しています。それら新生岐阜県士協会の再出発を飾るにふさわしい記念行事にしたいものと茫猿は願っております。

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