波田陽区流:斬り!切腹!

【茫猿遠吠:波田陽区流:斬り!切腹!:05.04.08】
 H17鑑定協会役員選挙も投票締切日を一週間後に控え、多くの会員は既に投票を済ませたことであろう。茫猿も既に投票用紙を発送しました。
後講釈はしたくないので、本日はこの記事をサイトに掲載する。
 今回の選挙は、従来の選挙を異なった争点が浮上した。
従来は、いわゆる大手上場企業出身会長候補と小手というか鑑定評価専業事務所出身会長候補との争いであった。今回は士法制定とADR対応姿勢が争点となって争われた選挙であった。
上場企業出身候補が会長・副会長候補者から消えてしまったのは、それら企業並びに企業に所属する鑑定士の鑑定協会への姿勢を端的に現すものである考えれば、とても残念なことである。
 茫猿の士法とADRに関する姿勢は、既に明らかにしてきている。
その経緯・詳細は、2004年06月当時の記事をお読み頂ければ明らかである。
最近の『鄙からの発信』は、その両者について、殆どふれていない。
その理由は、【茫猿遠吠・事例収集新スキーム・04.08.27】記事にある。
即ち、不動産鑑定士にとって、鑑定協会にとって喫緊の優先課題は何であろうかという点にある。
 士法問題を忘れてよいという訳でもないし、ADR問題を無視してよいという訳でもない。何が重要か、優先されるべきかを忘れた議論は無意味であるだけでなく、有害なのである。この点において、相も変わらず抽象論や精神論を語る候補者が多いのにはがっかりさせられるし、正しく優先順位を考えようとしない候補者にも落胆させられる。
 重ねて云う。
士法問題は重要であるし、やっと盛り上がりつつある機運に水を差すつもりはない。しかし、鑑定業界40年の歴史が造り上げた現在の状況は無視できないし、性急な議論は内部対立や混乱を招くだけである。
ADRについては、実績を重ねることにより代理権獲得も視野に入りつつある。
 今、重要なのは、鑑定評価の基礎であり、米櫃ともいえる事例資料問題にいかに対応するかということではなかろうか。しかも、事例資料問題を考えれば個人情報保護法との関連から安全で廉価で利便性の高いネットワーク構築が不可欠であるというのは、当然すぎるくらい当然な、いいえ必然的な結論である。
 このネットワーク構築は、鑑定協会会員の鑑定士一人一人を対象として構築されるものである。
鑑定士一人一人を対象とするネットワーク構築が、士法制定への近道である。
一見迂遠な様に見えて近道であり、しかも大多数の鑑定士の賛意を得やすい近道である。このことに気付こうとしない、気付いていても気付かないふりをする候補者諸氏の戯れ言は寝言にしか聞こえない。
 前号記事でも述べたが、
会長候補者も副会長候補者もその多くは、現役枢要役員である。
寝言的空論の応酬で時を無為に過ごした責任は同罪である。
茫猿は彼等のコンプライアンス姿勢を疑うし、
そのセンサーとセンスとスピリットを疑うのである。
前号記事「地価公示と法令遵守」
http://www.morishima.com/cgi-bin/np_boen/newspaper.cgi?action=view&code=1112812597
『候補者各位に反論があれば、サイトを空けて待っています。』
 誰一人として、優先順位の第一に「セキュアな全国ネットワーク構築」を挙げる候補者がいないのは残念である。とても無念である。
 波田陽区に倣って云えば 斬り!!!  切腹!!!! なのである。

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