ステイグマ・断片

【茫猿遠吠:ステイグマ・断片:05.08.02】
断片その1 岐阜県の発表に拠れば
インターネット関連ビジネス国内最大手のヤフー株式会社及びブロードバンド配信事業等を手掛ける株式会社ブロードバンドタワーが、「地域情報化」をテーマとする研究開発を行うため、大垣市のソフトピアジャパン地区に進出することが決定し、平成17年7月20日付けで三者(ヤフー(株)、(株)ブロードバンドタワー、岐阜県)による協定を締結した。
 ヤフー(株)は、国内で最大手のポータルサイトであるYahoo!JAPANのサービスを通じて、インターネットによる多くの利用者への情報提供ノウハウを有しており、また、(株)ブロードバンドタワーは、ブロードバンド配信等でヤフー(株)と連携したビジネスを行っていますが、両社では、岐阜県において、これらのノウハウを活かした地方での情報発信ビジネスの研究開発に取り組むこととしていますと云う。
 過日の地元中日新聞の報道に拠れば
これを受けて、古田岐阜県知事は県庁で会見し「これまで県内でIT(情報技術)のインフラ整備が進められてきた。これから県民生活に生かす施策を展開していきたい」と力を込めた。
 古田知事は「ヤフーは東京と大阪のみで、地方への展開は初めて。ネット関連の地域展開を考えておられるよう」と期待を込めて語ったという。
また、岐阜県は、ヤフーなどの投資額が三百億円以上になり、数百人規模の雇用につながると見込んでいる。
 ソフトピアジャパン http://www.softopia.or.jp/
 この件に関して、某情報通は、
 結局、低コストで開発センター作るだけじゃないですかね。
中部圏の賃金は安いし、バンガロールや上海に外注に出す感覚だと思いますよ。
DBのチューンアップとか、力業とマニュアルで出来るところは、補助金もらえてコストの安いところでやる。
頭脳を東京置くと云うことだけは、絶対に変えられないと思います。
これで地方が抱かなければならない危機感が見えているかどうか、
ソフトピアを作った志とそれを利用する企業の思惑を、
眉唾で疑ってみるべきだと思いますね。
「茫猿独白」
 情報通氏の発言は穿ち過ぎではなかろうと思います。
これも先日、岐阜駅前再開発ビルが完成しましたが、
保険会社のコールセンターを誘致して空きスペースを埋めたとのこと。
 コールセンターは北海道や沖縄の空きビル対策、失業対策として話題となっていたものであり、最近は中国大連市にも進出していると云う。
そのコールセンターが、トヨタ自動車本社に近く、地価高騰率全国一が話題になる名古屋駅前からJRで二十分の岐阜駅前に誘致される。
今や、岐阜も沖縄も北海道もそして大連もトータルコストでは変わりはない、
ということか。ヤフーの思惑もデルの思惑も同じと云うことか。
断片その2 超高層住宅の耐震安全性
 先日のこと、45階建分譲共同住宅(いわゆる分譲高層マンション)について、施行する某大手ゼネコンT建設設計部長より話を伺う機会があった。
 震度7でも倒壊しないということを技術的に説明を受けたわけだが難解な技術説明が理解できた訳ではない。そんなものかと思った訳だが、その翌日のこと、東京に震度五が襲った。震度五といっても一部のことであり、多くは震度四以下のようであったのだが。
 高層階にいた人(オフィスビル)は船酔いみたいな感覚に襲われたそうだ。最も大変だったのは、高層階に居住する高齢者だったそうだ。エレベーターが止まった高層階居住者は、陸の孤島に島流しの気分を味わったそうな。
 高層階に閉じこめられなくとも、エレベーターに閉じこめられなくとも同じことで。
高層ビルの周りの低層老朽ビルや木造家屋やGSが倒壊したり火災を起こせば、倒壊しない高層階はかえって惨めな状況になるのかもしれない。

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