法王庁BOJ・MAC・六本木Hills

 日銀の福井総裁が誤ったというか、気付いていないと云えるのは、
自らが、「ノブレス・オブリージ(noblesse oblige)」の意識も素質も持ち合わせが無いと云うことである。茫猿風情が言揚げするのは烏滸がましいと重々承知の上で云うのも残念なことだが、それはM上氏にもM木谷氏にもそしてM内氏にも通じることなのである。


 ノブレス・オブリージについて多言は要しまい。「貴者の義務」とでも云おうか、「リーダーの資質」とでも云おうか。国家社会などと云わずとも、世間から認知され尊敬され床の間に近い上席を与えられる立場に立つ者が、「自ずと果たさねばならない義務」と云えば厳しすぎるのであれば、「期待される振る舞い」と云おう。茫猿はこれを総称して「品」と呼ぶことが多い。
 茫猿は過去にこんな記事をUPしてきた。
05/10/14 「茫猿遠吠:村上ファンド&楽天
05/10/18 「六本木ヒルズ資本主義
 云いたかったのは、ヒルズ仲間内で情報を交換しているのは六本木資本主義であり、事実上のインサイダー取引であるということだ。
 村上ファンドの実態がグリーメーラーに近いと承知しながら、ファンドに出資を続けていた人達(福井氏であり、ミヤウチ氏であり、農林中金もいた。)は、その仕手筋紛いの取引に荷担し後押しをしていたということである。
 さらに法王庁日銀総裁、規制緩和政府審議会重鎮、六本木ヒルズ族等々が参加している事実だけで、裏書保証となり、人気騰貴の理由になり得るし、同時に奥の院談合疑惑の対象ともなり得るのである。投資ファンドマネジャーなら誰でも日銀総裁の出資は大歓迎するのではなかろうか。
 よく「下種の勘繰り」という。茫猿のこういった申し条は下種の勘繰りだと彼等は云うかもしれない。しかし断じて違うのである。下種に勘ぐられる方に落ち度があるのである。
 Noblesse(貴人)は、Oblige(義務)にまで思いを致さなくとも、立ち居振る舞いには気を遣って欲しかったのである。社会から与えられている特権(特別な権益)が自らの努力の成果であるとしても、それを自覚すればこそ、為すべきこと為してはならぬことをわきまえて戴きたかったと思うと、とても残念である。先日の記事を引用すれば「桃李の道を進むか」、「李下の道に踏み入れるか」は、天と地ほどの違いがあるのだ。
 日銀総裁であれ、政府審議会委員であれ、地位利用をしなくとも、地位利用が可能だとか、利用したであろうと疑われる事象には近づかないのが望ましいのである。「君子危うきに近寄らず」と云うではないか。
 世間では、堀江氏や村上氏の果たした役割を評価する向きも少なくない。茫猿も彼等を評価していた時期もあるし、今でも少しは評価している。でも、そうであっても云えることは、「グローバリズムとか自由競争とか市場主義」を云えば云うほど忘れては為らない背景がある。
 西欧では、それがキリスト教世界観や道徳律であろうし、日本では仏教的或いは儒教的世界観や道徳律であろうと思う。法に触れなければと云うのは弱者にのみ許される論理であり、強者に転じたからには許されないことである。
法匪法におぼれるのであり、法の上位規範たるもの即ち、道徳律、倫理、慈愛、慈悲、顔施、眼施といった類のものを知り、解し、わきまえなければならないのである。ついでに茫猿、遠吠すれば、少なからぬ鑑定士にも求めたいが無理か!!!、木に登りて魚を求めるに似るか。
 折しも、信販会社と住宅リフォーム、呉服の次々販売 詐欺事件
 大手金融機関と消費者金融のグレー金利 口拭い事件
 等々が起きている。 
奥の院のNoblesseが、今でもほくそ笑んでいる様では、闇は深い。
※MAC:投資会社エム・エイ・シー(MAC)
※BOJ:Bank of Japan

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