アルファブロガー

NHK”クローズアップ現代”が取り上げたことから、様々な局面でブログが話題になっている。800万ブロガーの時代などと囃されるのである。


 先ずは、YouTubeに公開される07/05/08のビデオ映像である。クローズアップ現代は30分番組だからYouTubeにも三部構成でアップされている。ご覧になった方は飛ばして後段へ、見てない方は先ずはビデオを見て下さい。
YouTube-クローズアップ現代”カリスマ”続々登場!ブログ新時代1
YouTube-クローズアップ現代”カリスマ”続々登場!ブログ新時代2
YouTube-クローズアップ現代”カリスマ”続々登場!ブログ新時代3
 番組は前段で佐々木俊尚氏のコメントを求めながら、何名かのアルファブロガー達をビデオ紹介する。『』内は各々のブログが示す自己紹介或いは惹句である。
ちょーちょーいい感じ」 主宰:保田隆明 『ワクワク経済研究所代表。メディアを通じた経済、金融、ネットビジネスの柔らか解説』
情報考学 Passion For The Future」 主宰:橋本大也 『情報技術+書評+日々雑感』
ネットコミュニケーションの視点」 主宰:徳力基彦 『ネットコミュニケーションやソーシャルメディアに関する、徳力の個人的なメモとか、コラムとか、旅行記とか、活動履歴とか。』
isologue(イソログ)」 主宰:磯崎哲也 『isologue(イソログ)- by 磯崎哲也事務所」は、ネットやビジネス、経済に関わることについてコメントするblogです。』
「ガ島通信」 主宰:藤代裕之 『ブログでは、メディア、ジャーナリズムを主なテーマに、個人的に関心を持った情報や書籍などを紹介しています。』
「ITジャーナル」 主宰:佐々木俊尚 『2006/03/30にて終了』 他にも単発寄稿等あり「佐々木俊尚」にて検索。
 番組の詳細は【忘却防止。 – NHK クローズアップ現代『“カリスマ”続々登場!ブログ新時代』 を観ましたを読んで。】ブログに紹介されています。
 続いて番組中段では、アルファブロガー達のスタートはアマチュアであることを云い、一次情報(原始情報)を基礎としていないと指摘する。つまりTVや新聞・雑誌等のマスコミとの違いを云うわけである。ブログは二次情報(マスコミ)を基礎にして書かれているのだと云う。当然のことである。殆ど全てのブログに共通すると思われるが、大半のブログは個人で発行している。書き手は複数でもせいぜい数人以内であろう。
 では、そういった一次情報を基礎としない、別の表現をすれば一次情報に接し得ないブログがどうして今のようなアクセス数を得て影響力を持つようになるのであろうか。
 番組もふれていることだが、ブロガーは二次情報(マスコミ情報)を基礎にするものではあるが、個々の分野に関しては専門家として或いは練度や意識の高い市民として、独自の視点から時に批判的に、時に賛同して記事を書いているのである。いわば取り上げるテーマに対する市民としての知識・経験・意識の高さや深さが問われるのである。iNet社会におけるアクセスという参加者の淘汰や支持を経てアルファブロガーは誕生するのである。
 それらはマスメディアの検証という存在でもある。それからもう一つ見落としてならないことは、iNet社会においては一次情報が量的にも質的にも多く広く公開されるようになったということである。行政・企業・その他の組織や個人が開示する情報はこの数年格段に増えているのである。それら洪水的に開示される情報の波のなかで溺れそうになる人々にとって、アルファブロガーが整理したり分析したりして付けてくれる道筋や視点はとても重宝なのである。
 そういった利点とか長所にふれた後で番組後段は「ブログが持つ罠」にふれている。ブログが持つ罠というよりも「ブロガーが落ち入る陥穽」と云った方がよいであろう。ブログへのアクセス数が増えて影響力を持つようになれば、そのブログを利用しようと考える人々が出てくるのは当然のことである。iNetの影響力:広告出稿量は今やラジオをしのぐようになったと云われる。ブログの世界でもアフリエイトやアドセンスで月収*万円なんて云う話が蔓延しているのである。
 だから、一見してもっともらしい記事が、その実、○◎商品の提灯記事だったなどという例は既に出ているのである。一見してすぐに提灯記事と判るものはよいのであるが、手の込んだ細工が潜んでいたりしてPRと判らない記事が問題なのである。この辺りはブロガーの良識と読者の見識に期待するしかないのであるが、裏で手を握っていたり小細工したりすればそれほどに時間を経ずして露見するであろうと思う。inet社会の凄さはそこにもあるだろうと思う。
 さて、800万ブログ、とはいっても冬眠中ブログ、立ち上げてみたもののそれっきりブログ、月に一度も更新しないブログ、携帯専用ブログ等々を除けば、実数的にはゼロが一個は確実に落ちると予想する。
それでも80万ブログである。その溢れているブログの中から、有用、有益などとは云わずに読者が知りたい触れたい情報が載るブログにどうしたらアクセスできるのだろうか。そこが一番の問題である。
【解決策 その1】
 ブログランキングサイトやポータルサイトを利用する。
【解決策 その2】
 Blog鄙からの発信を利用する。つまり、折々に茫猿が紹介するブログにアクセスして取り敢えずブックマーク・お気に入りを登録しておくことである。「Internet Explorer 」でいえば、「お気に入り」→「お気に入りの整理」でフォルダを作成して、フォルダの名前を「鄙からの発信」とか「茫猿推奨」とでもしておき、次から次へと茫猿が推薦するブログをこのフォルダ内に登録しておくのである。
 つまり、ブログランキングなどから探すのも一つの手法であるのだが、自分が気に入っている、信頼しているブログが示すリンク先あるいはコメント、トラックバックから新しいブログの輪を広げておくというのも善い方法である。
 こういうことなのである。鄙からの発信が紹介するYブログに時折アクセスして、そのYブログの掲載記事がおかしいと思えば、鄙からの発信にもYブログにも異議を申し立てるコメントを投函する。否定の場合だけでなく賛意を示す時もコメント投函があればなお好いのである。こういった「口コミ的リンクの輪」が広がり重なってゆくことでiNet社会はよりフラットになり、BtoBやBtoCからよりCtoC化してゆくのであり、より直接的に我々のパワーとなってゆくのであろうと思われる。
 

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