今回の参議院選挙で記憶しておきたいことと、これからを注目してゆきたいことが、それぞれ一つずつある。民主党の参議院運営とか安倍総理の今後とかなどは当たり前過ぎることだが、この二つは後々に思い出す転換点として記憶されるかもしれない。
一つは、落選したが「尾辻かな子」氏のことである。彼女は元大阪府議である。そして同性愛者であることをカミングアウトしている。その彼女を民主党は比例区候補として公認した。党内でも賛成意見ばかりではなかったようだが、小沢代表はマイノリテイの代表者として公認に値すると評価したという。国政選挙に二大政党の一つが同性愛者を公認した選挙として記憶されるだろうし、彼女を推した小沢代表も記憶されるべきだろう。
もう一つは、東京選挙区で当選した川田龍平氏である。酷暑の中、薬害エイズという難病を抱えながらの選挙戦を戦い抜き、みごと当選を勝ち得た。その闘志だけでも称賛に値する。さらに今後六年間、彼のマイノリテイや弱者に目線を据えた活動に注目したいのである。また、無所属の川田氏の活動を支援する政党が現れるであろうことも期待したいのである。
党派色が薄いか、特定党派に偏することは望まれない無所属の各氏、川田龍平氏、糸数慶子氏、少数派の田中康夫氏、亀井亜希子氏などが院内会派・新緑風会を結成することも期待したい。
話は変わって、「こだから」である。
岐阜県美濃地方を南北に縦断する三セク長良川鉄道には、改札口を抜けると温泉という駅がある。正しくは温泉のフロントに駅が設置されたと云うべきだろうか。
その名も「みなみ子宝温泉駅」である。右手のドアが改札口兼温泉フロント口である。
ホームに列車が入ってくる。終点美濃太田駅を除けば、長良川鉄道で一番立派、かつ人の多い駅である。
乗客に手を振っていた人は、列車が見えなくなると温泉に入っていった。
長良川・勝原橋(郡上市美並町)より、長良川を望む。画面右手奥の青いドーム屋根が子宝温泉である。
長良川・勝原鉄橋をわたる長良川鉄道上り列車。画面中央下部岩陰に鮎釣り人の姿が小さく見える。
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