白頭自笑 

死去、もと知る、萬事空しきを   但だ悲しむ、九州の同しきを見ざるを
王師、北のかた、中原を定むる日   家祭、忘るること勿れ、乃翁に告ぐるを
『陸放翁:白頭自笑 桂東雑記第二巻序より』


75歳のときに「此の老の醒狂 君未だ知らず」(無酒歎)と詠った陸放翁の詩を、93歳の白川静翁が自らも醒狂の徒であると自笑しながら、紹介するのである。
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茫猿もこのように由無しごとを書き綴ってみると、醒狂の徒たらんとするも、所詮酔狂の域を出ないと自笑する今冥である。「鶏鳴に詠う」などと、烏滸がましくもイキガル情けなさを自嘲するに如かずと思うのである。それもこれも以て生まれた性なのだろうと自傷に近い想いを扱いかねている。しんしんと深まり往く、秋の夜長はやはり物狂おしいものなのだろう。
(注)九州:古代中国において、『尚書(=書経)』の夏書・禹貢による九州は、冀州、兗州、青州、徐州、揚州、荊州、豫州、梁州、雍州を指した。 転じて世界を云う。「同しき」は「ひとしき」と読む。

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