赤木智弘というWeb論者が居る。朝日新聞社 「論座 2007年1月号」にて『丸山眞男をひっぱたきたい』:31歳フリーター。(希望は、戦争。)で登場し、『希望は、戦争』という単語が一人歩きしたというか、戦争を希望するからNET右翼と誤解されたりしながら、多くの既成論者の上滑り批判やネットサーファー達の一方的関心やシンパシーを巻き起こしている人である。
「希望は戦争」についてはネット上で読めるから、先ずは読んでみてほしい。
彼は「極めて単純な話、日本が軍国化し、戦争が起き、たくさんの人が死ねば、日本は流動化する。多くの若者は、それを望んでいるように思う。」と問題提起し、「それでもやはり見ず知らずの他人であっても、我々を見下す連中であっても、彼らが戦争に苦しむさまを見たくはない。だからこうして訴えている。私を戦争に向かわせないでほしいと。」と結んでいる。
彼:赤木智弘氏は、単純に戦争を待ち望んでいるのではない。戦争という表現で示されるある種のカオスを望むのであり、別の表現をすれば「御破算に願いましてはというガラガラポン」を望んでいると読めるのである。つまり戦後60年余を経て社会秩序が固定化・硬直化してしまった今の状況打破を言っているのであろうと読める。
論者によって期間のとらえ方が違うだろうが、1970年頃(高度成長期)から1900年頃(バブル時代)にかけて作り上げられてきた(流動性を内在させつつ形成されてきた)社会秩序が、バブル崩壊後の閉塞状況によって固定化・硬直化してしまった「ポスト・バブル」時代が持っているところの社会矛盾を衝いているのであろうと読む。
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