出雲、松江

09/03/01 山陰線温泉津駅09:09発アクアライナー、09:57出雲市着、一畑電鉄にて出雲大社に赴き参拝する。 ちなみに最愛の奥さまを亡くされて十三年間、独身のムラサンが御神籤を引いたところ「仲人口に気を付けなさい。」とのことだった。 再び一畑電鉄の乗客となって、宍道湖畔を一路松江に向かう。 松江ではお城の内堀、外堀を巡る少しばかり肌寒い堀川めぐりを楽しむ。 陸に上がって、当夜の宿・ホテル一畑に旅装を解き、夕食の場所を探して松江の町を徘徊するのである。
一畑電鉄では、5000系、3000系、2100系は言うに及ばず、50形デハニ50車輌も撮影したのであるが、既報のとおりCFファイルにアクセス不能となり、とても残念な思いをしている。 松江で撮った宍道湖に沈む赤い夕陽がエラーを引き寄せたみたいである。


松江では、堀川めぐりを楽しんだのであるが、舟の中にやぐらコタツが用意されているとはいえ、堀を渡ってくる風はやはり肌に冷たいのである。時折、橋桁の低い橋に出会うと舟の屋根が前方に向かってたたまれるのである。ほとんど舟べたすれすれまで屋根が沈むから、なんびとといえども自動的に平伏をさせられる。 松江城は郭の外から拝見したのみで宿に向かうのであるが、ムラサン宣わく「お城なんてものは、外から眺めるもので、エッッチラオッッチラ登るものではない。」 確かに彼の言うとおりである。コンクリート城は言うに及ばず、古いままのお城でも、急な階段を登って町を眺めるだけなら「ナントカと煙」と同じである。町並みを訪ねるのであれば、観光であれ鑑定評価であれ歩くに限るのも道理なのである。
ところで、温泉津温泉ますやの夕食は地魚料理を自称するだけに、相応のおいしさであったが、これまでの昼食もそれなりであった。 02/27・10:24に新山口駅に到着したムラサンと堂守は、昼食場所を探して、旧小郡の町を徘徊するのである。 そこで換気扇からよい匂いを流している食堂に入ったら、もう老年といってよい(お歳は堂守とムラサンの中程くらい)女将が一人で切り盛りする食堂である。 煮付け定食は何ですかと伺えば「鯖だよ」とのこと。 厚かましい不良老年二人は「鯖はスーパーで買うの?」と聞けば、「魚屋だよ。親爺が私より歳だから、あの人が商売止めたら、私も仕入れが出来なくなるから店仕舞さ。」と言う。 場所柄、日本海の鯖であろうが、醤油煮付けの鯖は、煮汁をご飯にかけてお終いにするほどおいしかった。 セミナーの前だからビールが呑めなかったのが心残りである。
02/28の昼食は石見銀山”朝日庵“にて石見そばをいただく。 ザルにするかカケにするか、天ぷらはないなと言いながら、ふと壁の張り紙を見ると「二月まで限定の鴨汁そば」とある。限定であれば、これしかないと鴨汁そばと酒一本(1.5合)を注文する。 鴨汁は鴨すき風の甘辛い汁に鴨肉と大ぶりのネギが浮かんでいる。それに蕎麦を付けていただくのであるが、鴨南に慣れた舌にはいささか”田舎風”ではあるが、口に残る脂を酒で流せば十二分な旨さである。築百五十年というお店も風格があり、ざる蕎麦と鴨汁を注文するのがベストチョイスだったかなとはいえ、水準以上のおいしさである。 ただ、この時のお酒をムラサン1:堂守2の割りでいただいたから、銀山龍源寺間歩までの山道登りが少しこたえました。
03/01の昼食は出雲大社門前の蕎麦屋(店名は秘す)で出雲蕎麦をいただく。蕎麦そのものは特に言うことはないが、お店の”しつらえ”がいただけなかった。 時分どきに大社門前などという場所で昼をいただこうという考えが間違っているのだから仕方がないと云えば仕方がない。なにしろ、腹はキタヤマ、心は一畑電鉄だったのだから、それも仕方ない。 そば好き気まま堂守も、たまには外れるのである。
このいい加減に選んだ昼食に懲りたから、松江の夕食は念入りに選んだ。 タクシードライバーにヒアリング、ホテルのコンシェルジェにヒアリング、その上で松江の東茶町、西茶町を物色歩き、二人で幾つかのお店の構えを品定めしたのである。 そんな準備を経て、夕食は皆美館・庭園茶寮みな美でいただく、夜は基本的に会席コースのみとのことだったが、無理をいってアラカルトでお願いする。
隠岐のコノワタ、若筍煮、ウナギ白焼き、若布すり流し、鰆菜種焼きなどを一品ずつ頼んで、二人で取り分けていただいたのであるが、お店にとってはワガママな客と思えたことだろう。
茶寮みな美は、よく整えられた庭越しに夕闇迫る宍道湖が眺められて、お店の構えしつらえ、接客の優美さ、窓越しの景色も味のうちと云える納得の夕食だった。
翌03/02日の昼食は大当たりだったが、この件は稿を改める。 ”今日はこれまで”

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