本音がこぼれてくる

 最近の週刊文春記事では、岸信介、佐藤栄作、安部晋太郎、そして安部晋三と続いて、盤石の地盤を誇っていた安部王国に地殻変動が起きる兆しがあるという。 山口4区では民主党新人:戸倉たか子が安部晋三元総理を追い上げているというのである。
 戸倉たか子氏は市民運動派であり、障害者自立支援法撤廃や岩国基地縮小問題に取り組んでいて、前回参議院選挙でも好い戦いをした候補者である。 その戸倉たか子が安部王国に挑み、そして差を詰めているという。 選挙戦はまだ1ヵ月以上も残しているから、ひょっとするとひょっとするかもしれない。 彼女には数ヵ月前に貧者の一灯だけど資金カンパをしたのだが、ようやく最近になって丁重なお礼メールが届いた。 しきりに体制不備を詫びるメールであったが、そんな不備な組織を率いて検討している彼女を応援したいと思っている。 取り敢えず、激励メールと追加の暑中見舞い資金カンパを差し上げたい。 それが、茫猿のささやかだけど政治への参加なのである。
 


 山口4区に表される、そんな情勢の厳しさが言わせているのであろうか、自民党要職の本音がぼろぼろこぼれてくるようになった。
 自民党の細田幹事長は24日の報道各社のインタビューで、自民党役員人事の見送りが大きく報じられたことについて、「役員人事だろうが閣僚人事だろうがどうでもいいことだ。だけど、その方がみんな面白いんだから。それは日本国の程度を表している。国民の程度かもしれない」と語ったという。
 確かに、国民は自らの程度以上の政治家も政治も手に入らないとは、昔からよく言われていることだが、だけどあなた方には言われたくないと思う。 そういえば細田氏も世襲政治家のひとりであるし、選挙地盤は盤石とも言われている。
 翌25日に麻生総理は、横浜市内で開かれた日本青年会議所(JC)の会合で「日本は65歳以上の人たちが元気」としたうえで、「元気元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って、働くことしか才能がないと思ってください」などと述べた。高齢者にも働いてもらい活力ある長寿社会を作ろうとの持論を述べたとのことである。
 総理は「80歳過ぎて遊びを覚えても遅い。60過ぎて、80過ぎての手習いなんて遅いとも、遊びをおぼえるならJCの時代だとも発言したという。 遊ぼうにも仕事が忙しく、女房子供に手を焼いて働き続けて高齢者になった人に対して何とも思いやりのない上から目線の発言である。
 有り余る収入を得ていて、クレー射撃に没頭できたお坊ちゃんには庶民の慎ましい生活など想像もできないのであろうが、「働ける才能をもっと使い、その人たちが働けば、その人たちは納税者になる」とは、間違いではないにしても、やはりあなたには言われたくない言葉であろう。
 とにかく、一度代えてみる。 民主党は幼いし頼りないけれど、地位が人を作るとも言うし、何よりも自民党の皆さんが言うほどに国民は愚かでもないし、不甲斐なくもない。 一度代えてみる、そして育ててゆこうという国民の意識は、とても健全だし度量も深いものだと思います。 そしてそのことが自民党を再生させることにもつながるのだと考える。 総理総裁が下野したら、新しい総裁を選んで国民に信を問うという、憲政の常道を自民党に思い出して頂く必要がある。 それが今回の総選挙について、最大の意味であり意義であると考えている。
 これらの件に関して「きっこのブログ」はこう述べる。
 戸倉たか子への支援カンパはこちらから。
 戸倉たか子氏について、『鄙からの発信』過去エントリー。

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