広がりつつあるDI調査

 2010年頃から各地で始まった「不動産市場動向DI調査」が全国的に広がりつつある。
とても良いことだと思われるのだが、各地士協会における調査が独自性を深めてゆくことも必要であろうが全国的な統一性も早い時期に検討しておくべきであろうと思われる。
 例えば、東北三県においては、3.11大震災がもたらした不動産市場への影響という視点は欠かせないことであろうが、調査が年を重ねる毎に全国集計値との対比も見逃せないこととなるであろうと思われる。 その意味からは、全国統一調査とエリア独自調査との融合も考えておいたら良かろうと思われるのである。
 調査集計項目や公表様式を全国共通様式として統一することは、他地域との比較検証を行ううえで欠かせないことと考えられる。 既に十に及ぶ士協会でDI調査が実施されているのであるが、早い時期に相互の連携をとることにより調査結果の広がりを得てほしいと願うものであると同時に、東京、大阪、名古屋などの都市圏域においても当該調査が実施されることを期待するのである。


【DI指数について】(岐阜県士協会サイトより引用する)

 DIとは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、現況や先行きの見通し等についての定性的な判断を指標として集計加工した指数であり、経済指標等において広く活用されている指標です。 DIの算出方法は、各判断項目について5個の選択肢を用意し、選択肢毎の回答数を単純集計して、次式により算出します。
DI={(第1選択肢の回答数×2+第2選択肢の回答数)-(第4選択肢の回答数+第5選択肢の回答数×2)}÷2÷回答者数×100
 本調査では、上昇(増加)から下落(減少)までの判断を5段階で調査し、DIが0.0以上なら改善したとみる宅建業協会会員が多く、逆に0.0以下なら厳しい見方が多いことになる。
(1) 調査方法:郵送によるアンケート調査
(2) 調査対象:社団法人岐阜県宅地建物取引業協会の会員

【各士協会のDI調査結果・抜粋一覧】
 抜粋一覧はこちらに掲載します。
【DI調査一覧PDFファイルを開く】
【DI調査実施士協会】(各士協会サイトより検索する結果である。)
(社)岩手県不動産鑑定士協会
・(社)宮城県不動産鑑定士協会
(社)福島県不動産鑑定士協会
・(社)静岡県不動産鑑定士協会
(公)岐阜県不動産鑑定士協会
・(公)滋賀県不動産鑑定士協会
(社)岡山県不動産鑑定士協会
・(社)広島県不動産鑑定士協会
・(一般社団法人)香川県不動産鑑定士協会
・(社)愛媛県不動産鑑定士協会
 例年に比べれば十日以上も咲き遅れていた梅が、ようやく一輪開いた。梅香が風に漂う頃はまだ旬日も先のことであろう。 それにしても如月とは不思議な季節である。暮れの頃に比べれば、朝日は随分と真東寄りに昇るようになり、陽射しは陽春を思わせるのに、陽が翳った風の冷たさは寒中のただ中である。 このちぐはぐさを楽しむことが春を待つと云うことなのであろう。 それにつけても北風と押しつ戻りつを繰り返したであろう痕を残す、この春の一輪である。
 

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