北紀行§6 ノロッコ列車

2012.08.04 07:03 昨夜というよりも日付の変わった深夜の酒がたっぷりと残る茫猿は、札幌発おおぞら1号の乗客となるのである。 釧路着は10:51、釧路からは待ち時間無しで10:56発 釧路湿原ノロッコ2号に乗車する。 指定席券は用意していなかったが、幸いにも指定席に空席を確保できた。 湿原の景色を満喫すること約50分、11:40には終着塘路駅に到着するのである。


途中の細岡駅や塘路駅からは幾つかのトレッキングコースなどがあるのだが、釧路川沿いに走るノロッコ列車から湿原風景は十分に堪能できたことだし、何よりも前夜の酒がまだ効いている。それに天候も時折小雨の降る曇り空である。 塘路駅周辺には適当な食事場所もないので、12:07塘路駅を折り返すノロッコ列車に再び乗って、12:54釧路駅に戻るのである。

      
(上)釧路駅に戻ったノロッコ列車  (左)(中)ノロッコ列車の車内、天井に注目、湿原に棲息する生き物のヌイグルミが飾ってある。 所々の見所で日本語ガイドが放送されるが、増えている中国人観光客に合わせて、留学生アルバイトによる中国語ガイドも放送されている。

      
(左、中)車窓から眺める釧路湿原である。 (右)山アジサイの白い花も眼を楽しませてくれる。
写真はいずれもクリックすると拡大します。

      
(左)終着の塘路駅 (中)塘路駅で観光客を笑顔で迎える時計台観光バスのガイドさん、観光客の多くは塘路駅から観光バスに乗り換えて湿原探索などに向かうようである。バスから列車への乗り換えも多いようだ。 (右)先の中国人ガイドさんにカメラを向けたら、笑顔のポーズを返してくれました。

さて、昼時分をだいぶ回ってから釧路駅に戻った茫猿は昼食と買い物を兼ねて、駅にほど近い和商市場に向かうのである。この時季の和商市場のお勧めは花咲蟹と時知らずのようである。 店頭に花咲蟹が満載されている。 また、和商市場の名物は勝手丼である。
      
(左)花咲蟹 (中)勝手丼用の刺身です。 勝手丼とは、丼の御飯を買い求め、上に載せる刺身は好きな種類を好きな量だけ勝手に買い求めてオリジナル海鮮丼を作って食事にするというシステムです。 写真をクリックして拡大すれば判りますが、写真に写っている刺身は、ウニ、マグロ、クジラ、時シラズ、花咲カニ、ホタテ、ホッキガイ、タラバガニ、サーモン、黒ソイ、オヒョウ、タンタカ、タコ、ズワイガニ、サケタタキなどで、表示されている値段は一切れ(一枚)当たりの価格です。 2,000円も出せば豪華なオリジナル海鮮丼が出来上がります。 (右)出来上がった海鮮丼は、市場内に設けてあるテーブルで頂くのです。

      
腹のふくれた茫猿は釧路駅前に戻り、16:28発の根室行き普通列車を待ちます。釧路から根室へは13:11を逃すと、16:28まで列車は無いのです。 食事を終えて駅前に戻ったのが14:00頃、さてどうするかと思案していると、駅前の大通りは「釧路港まつり:市民踊りパレード」が始まるところです。  (左)釧路駅  (中)市民踊り、市民踊りは市内の企業や団体が連を作って踊りパレードを行うもので、各連の先頭はお師匠さんとおぼしき女性がリードしています。

踊り振りが揃っているグループもあれば、業務上の休日出勤と云えそうなグループも混じっています。 休憩中のとある企業の方に話しかけましたら、「我が社は転勤族が多いので踊りが揃いません。私もこの春に転勤してきたばかりで慣れません。とても地元の方には勝てません。」と言われます。 でも浴衣に社名を染め出して大通りをパレードする以上は、もう少し気合いを入れたら如何かなと思わされました。 (右)は『鄙からの発信』定番、釧路市の蓋。意匠は釧路湿原の丹頂鶴。

16:28 に釧路駅を発って、18:59 に根室駅に着いた茫猿は、いささか疲れた身体を引きずってその夜の宿に入ります。 この根室の夜では至福を味わうのですが、それは次号記事のこととします。

 

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