市民講座・リニア新幹線

既に旧聞になってしまったが、去る11月8日、岐阜市のグランヴェール岐山ホテルにて、公益社団法人岐阜県不動産鑑定士協会主催の市民公開講座が開催された。 この公開講座は岐阜県士協会が公益社団法人移行を記念しての開催であり、公益社団化記念祝賀会も併催された。

市民講座の次第は以下の通りである。
◎基調講演 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 内田俊宏氏
◎新駅効果と地価動向の調査報告:岐阜県士協会 牧野信人氏、伊藤晃宏氏
◎パネルディスカッション:リニア効果を活かすまちづくりの課題と方向性
・コーディネーター 岐阜大学 竹内伝史氏
・パネリスト エコノミスト 内田俊宏氏
・パネリスト 恵那市観光協会会長 鎌田 満氏
・パネリスト 中津川市商工会議所会頭 丸山輝城氏
・岐阜県不動産鑑定士協会会長 水野雅文氏

※リニア新幹線については、「リニア中央新幹線の整備促進について」
※岐阜県不動産鑑定士協会については、「こちらへ

リニア新幹線の開業が予定されるのは15年後であるから、体験乗車が可能かどうかも定かでない我が身ではあるが、当日のパネリストのお話には幾つか頷かされるものがあった。

《恵那市観光協会会長:鎌田 満氏》
東南海地震の脅威も云われている昨今であればこそ、リニア中央新幹線の開業に合わせて、首都機能移転事業を再度検討してゆきたい。 また、観光行政に関して県内自治体の広域連繋を働きかけてゆきたい。 また、大正村、岩村城、明智鉄道、恵那峡などの観光資源の活用や、濃飛横断道路や三河道路の整備も働きかけてゆきたい。

《中津川商工会議所会頭:丸山輝城氏》
リニア中央新幹線の岐阜県内駅が予定される「JR美濃坂本駅」周辺は、東山道(R21他)、中山道(R19)、JR中央線、中央高速道路が交差する地域であり、五番目の交通網としてリニア中央新幹線が建設される交通要衝地域である。 新駅周辺の開発も重要であるが、並行して中津川市恵那市の旧市街地の再開発も考えたい。新駅栄えて旧街区寂れるでは困ることである。
また、新駅効果だけでなく、車両基地(総合車輌所)の誘致も大きな効果を生むことである。

《岐阜県士協会:水野会長》
本市民講座を岐阜市で開催する趣旨は、リニア新幹線問題を岐阜県東濃地区だけの問題としてでなく、全県的に特に県都岐阜市にも大きく関わる問題として捉え直してみたいことにある。

《岐阜大学:竹内伝史氏》
リニア中央新幹線の登場は、名古屋圏域の一部としての、岐阜県の位置は変わらないであろうが、強化される名古屋圏域の一部として存在するのである。 首都圏から、ヒト、モノ、カネを呼び込む媒体としてリニア新幹線を考えるときに、リニア東濃駅だけでなくリニア名古屋駅効果も含めて考える二正面作戦が必要であろう。

パネリストの皆さん。公益法人移行祝賀会に、東京より御出席いただき不動産鑑定評価を支援する力強い御挨拶をいただいた渡辺猛之参議院議員。(渡辺議員は参議院国土交通委員会に所属されます。)祝賀懇親会には、緒方日鑑連会長をはじめ、小川副会長、前川中部会会長、宮達北海道会会長、佐々木岡山会会長、長谷川兵庫会会長、内田滋賀会会長、真下愛知会会長、川村静岡会会長、中西三重会会長、そして関連友好団体からも多数の御出席をいただき、とても盛会でした。

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