うつろう花

このサイトに何度も何度も登場します鄙桜は、茫猿が三十五から四十にかけてのいつの日か植えたヤマザクラです。ですから樹齢は30年前後と推定できます。 茫猿の居室の前にあり、芽吹きの頃から葉桜になるまで昼はシェードを上げて、夜はシェード越しに眺めている桜です。 そして秋の紅葉も、時には枝に雪をおいて茫猿を楽しませてくれる桜です。

現役のころには、じっくりと眺めることも少なく、今年も咲いたなと思うくらいでしたが、晴耕雨読の日々を過ごす今は日に何度も眺め入っています。 そこで気づいたのが花の色が移ろってゆくことです。咲き初めは白いヤマザクラ花ですが、満開に近づくにつれて花心から桜色に色付いてゆきます。 まるで散るのを羞じらうかのように花びらを染めてゆくのです。 鄙桜を好きなわけは花弁とと若葉のグラデュエーションなのですが、最近はこの微かな色の移ろいも鄙桜を好きな理由となりました。 それに加えて花の色が移ろうにつれて若葉も存在感を増してゆきます。

満開近い鄙桜の花弁です。《04.06 06:30撮影》140409uturoiA

散り初めの鄙桜です。違いに気づかれましょうか。《04.09 16:00撮影》140409uturoiB

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