サイトアイコン 鄙からの発信・残日録

山わらう

 山わらうとは今頃の季語である、山々が萌え出ずる新緑に包まれて笑っているように見える様を言う。 今日は一日郡上市内にいたのだが、さすがに桜はほぼ終わっていたが、山は笑うし、庭も笑うし、城も笑っていた。


 お城(郡上八幡城)は模擬城だけれど、石垣は400年の歴史をもつ史跡である。白壁と苔むす石垣と若葉の対比が美しい景色である。
  
 撮影時はあいにくと陽が陰ってしまったが、初夏を思わせる陽射しに映える山と城はまさに”山わらう”だった。
  
 八幡城の登り口に山内一豊と千代の像が建立されている。千代は郡上の出と伝わっているが、真偽は定かでない。 散り染めの枝垂れ桜と夫婦像は絵になるのである。
  
 城の高みから八幡の町を見下ろせば、ここも笑っている。 町中には観光バスで訪れる高齢者の団体が多くて、後方を確認せずに道路横断する人も少なくないから、20キロ以上の速度で車を走らせることができない。
  
 郡上八幡へ向かう途中に同じ郡上市の南部、美並町に立ち寄った。美並町には牡丹で有名な桂昌寺がある。 あいにくと昨日の雨で咲いた花は散り、今日の牡丹は蕾が多くて見頃の花は少ないけれど、藤の花や葉桜や杉木立のなかから間近に聞こえるウグイスの声を楽しめた。寺笑うである。
 《 うぐいすと 若葉さぶろう ぼたん寺 》
  
 八幡からは東海北陸自動車道を使って帰ったが、途中の関JCで最近開通した東海環状自動車道・関広見ICへ出た。 真新しいインターチェンジと途切れている盛土である。
  
 話変わって、今朝の茅屋も陽射しに映えて大笑いしていた。 名前が好きではないが、赤く見えるのはチシオカエデである。
  
 ツバメ(多分?)が夫婦で今年も帰ってきた。
  
 先日来、話題にしているカエデの実である。 二枚のローターを持つカエデ・ヘリコプターである。 もう少しすれば、風に乗ってはらはらと舞いながら散ってゆく小さな実である。
  
 さて、明後24日から北関東方面と南奥羽に出かけます。 メインは高崎市での縁者のある行事に出席することであるが、その後はこの機会を利用して伊香保温泉と三春瀧櫻(薄墨櫻、神代櫻と並んで日本三名桜の一つ)を訪れる予定です。 ネットで確認すると瀧櫻はほぼ葉桜状態のようであるが、名桜は名桜だから葉桜でもその美しい姿を見てこようと思っています。

関連の記事

モバイルバージョンを終了