サイトアイコン 鄙からの発信・残日録

西に苛め、東に怠業

 学校現場の荒廃は想像以上のようである。イジメの実態をひた隠すことに懸命な学校現場があるかと思えば、必須履修単位を受験専修単位に振り替える事件が発覚した。富山県だけの稀少例か、いやそんなことはあるまい全国に類例があるだろうと思っていたら、案の定、あちこちから類例が出てきた。


 受験に不要な授業は時間の無駄という発想であろう。効率至上主義である。何より怖いのは、教育現場で効率を優先する行為が実は教育を破壊する行為であるということに気づいていない現場にいる教師達の意識の貧弱さである。
 無用の用とか、教養というものの意味とか、基本が何も判っていないのではなかろうか。哲学、古典、漢文、現代史など、往々にして無駄扱いされがちな科目こそが「リベラルアーツ:一般教養」であり、全人的人格形成の基礎なのであると云うことが理解されていない。
 たとえ、生徒や父兄が無駄な授業はやめて受験勉強に専念してほしいと訴えても、それは違うのだ、教養というものに裏打ちされない受験テクニックなどは何の意味もないのだと説得できなかったのだろうか。
 只単に進学率や進学先の序列のみにこだわる日常の競争が、校長も教師も生徒も父兄もそして地域社会をも効率至上主義や受験成果第一主義に貶めてしまったのであろうか。
 こんな世の中に、バウチャー制度などを持ち込んだら、何が生まれてくるのか想像できない為政者達の貧困な感性をとても哀しく思います。
  柔らか戦車が鼻に付きだしたら、末乃タイキ氏の「さぁ、けたたましき この日々に」は如何だろうか、人語を解する鶏に導かれて訪ね往く青春のホロ苦い日々なのである。
この人の「終わらない鎮魂歌をうたおう」(偽与野区役所)も良い。Net Animeの世界は群星綺羅星のごとくというか、梁山泊というか、NHK-BSを含めてとても面白い世界になっている。

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