瀬戸内フォト紀行などに押されて少しばかり旧聞に属する記事となったが捨てるには惜しいのでアップする。発端は次男が発信するBlog記事からである。「反転 闇社会の守護神と呼ばれて」という書名をそのままタイトルとする彼のBlog記事-その記事に「微妙な違和感」を感じたのである。
Blog@dvanceはこう云う。
著者(田中森一)は貧しい幼少・学生時代を過ごし、自らの力で這い上がり、ある程度の地位についたのだが、最後は逮捕されてしまう。こうなってしまったのは自らの境遇と同じような人、もしくはそれよりも遙かに酷い境遇にある人にシンパシーを感じ、その人達を救ってあげなければいけないという気持ちに駆られ、その中で泥沼に巻き込まれたしまったのだろう。うまく立ち回れば回避出来たのかもしれないが、そこは馬鹿正直というか悪い意味で生真面目というか、要領よく立ち回れない著者の姿が見える。
この表現に微妙な違和感を感じたのである。ちょうどその前週に「週刊金曜日:668号:国策捜査(8) 闇社会の守護神と呼ばれた元特捜検事・田中森一氏 検察エリートは権力者と同じ発想で事件をつぶす(青木理)」という記事を読んだばかりだったせいもある。それで、彼に次のようなメールを送ったのである。
「ヤメ検」
国策捜査・田中森一の件は、ちょうど週刊金曜日の記事を読んでいました。ヤメ検(辞め検事)が刑事専門弁護士になるのは多いことです。選挙違反、暴力団顧問など、検事時代のなにがしかのつながり プラス お金になる。そういえば実も蓋もありませんが、お金を残す地方の弁護士に多い例です。
「苦学力行」
貧乏を乗り越えた、佐賀のガバイばあちゃんみたいな話ですが、
苦節十年という人も含めて、鑑定士仲間にも少なからずいます。
でも私はこう思うのです。
苦労を垢(アカ)にする人と、自分を磨く肥やしにする人がいます。
苦学力行の反動としての贅沢、苦学力行だからこその清貧
少なくとも、贅沢に溺れない姿勢が必要なのではと思うのです。
「仕返し」
田中氏逮捕の背景に何があったか、嵌め殺しがあったのかもしれません。
でも、「雉も鳴かずば撃たれまいに」という話があります。
田中氏は鳴いたのだから、大いに鳴いたのだから
嵌められて泣かないように、細心の注意を払うべきだったのでは。
節税対策にヘリを買うような人生に、要領も何も認める気はないのです。
「際物」
幻冬社の本は、一部に売らんかな・キワモノ的な要素があります。
読み流しをする分には構いませんが、シンパシーは危険です。
田中氏の生き方に何を学び、何を反面教師とするか
考えてみて下さい。守護神-2を期待します。
それから、国策捜査という単語が気になってもいた。鈴木宗男、佐藤優、村上正邦、各氏が主張する国策捜査の罠についても気になっていた。だから「反転 闇社会の守護神と呼ばれて」を購入して読んでみた。読んでは見たが、田中森一氏への感想を訂正するには至らなかった。
「特捜検察の闇」 魚住昭
http://www.asyura2.com/sora/bd13/msg/791.html
「国家と罰」 佐藤優
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20070717/129954/
崩壊し続ける日本政治 村上正邦、鈴木宗男、西部邁、宮崎学
http://moura.jp/scoop-e/chokugen/special/060616/index.html
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