初夏の緑には白い花が佳く似合う。 香りの好い梔子(クチナシ)の花、名前と匂いで好まれないが日陰に咲く毒溜(ドクダミ)の花、そして茅屋に初めて花を付けた沙羅(サラ、シャラ、夏椿)の花。
好まれるクチナシも花の命は短くて、雨にあたれば花びらが茶色く変じます。 シャラは朝開いて夕刻には散ってしまいます。 でも初夏とはいいながら夏至近くの陽射しは葉陰の陰影色濃く、だからこそ花の白さを際だたせます。 では初夏の花三題。
何はさておき、我が沙羅の初花です。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ (平家物語冒頭)
そして、こんな風にも撮れるドクダミです。
今朝の庭先からコップに活けてみました。
十薬とも別称される薬効の高い草なのです。
次いで、クチナシの花です。
撮影場所は京都梅小路蒸気機関車館です。
黒金に光るSLと白い花がよく似合っていました。
蒸気機関車の話は近く載せます。