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野菜の花

世間は大型連休であるが、帰省してくる親族もいない我が鄙里は閑かなものである。此の連休のあいだ茫猿に遠出の予定も無い。もっぱら畑仕事に明け暮れる予定である。農作業のなかでも、桜に毛虫が発生しつつあるから防除が最大の仕事になる。

畑を見廻れば、春夏野菜が花を咲かせている。野菜の花はいずれも小さくて遠目には見栄えがしないけれど、近づいてみれば結構な美しさなのである。というよりも、「花も実もある」と讃えるべきか。

大根の花と並んで清楚なジャガ芋の花。芋にばかり気を取られ、実を見たことは無いから今年は注意しておこう。
※こんなことを記したのは2011年のことだった。まだ若かったということか。
《じゃが芋の花が咲いている。 あと暫くすれば芋掘り時期だろう。 それにしても観賞用の花々に比べて、野菜の花はどうしてこんなに美しいのだろうかと不思議である。 たとえ方は良くないけれど、観賞用の花々が見られることに慣れている化粧上手な女であるとすれば、野菜の花は鄙の破れ屋にひっそりとたたずんでいる素顔の綺麗な女と云えようか。》

此の季節の定番、親の意見と並んで無駄の無い茄子の花は濃い紫。

トマトもちらほらと花が見える。イチゴの初生りを食せるまで、あと一日か二日。

野菜ではないが、木いちごの花蕾。

花の盛りは過ぎたが、たくさんの小さい実を結びつつあるブルーベリー。
キウイもたくさんの花芽を付けている。

蜜柑の花が甘い香りを漂わせるまで、あと数日。

葉桜の下には、ほのかに色付いた桜んぼがブラ下がっている。

ナデシコの花も咲き競っている。

このハーブは名前を知らない。葉のかたちはローズマリーだが花の姿が違う。

《後刻の追記》桜、柿、梅などの防除は薬液約70Lを散布し三時間で終わった。以前なら一気に終えたものが、今日は途中二回の休憩を挿みながらであった。蔬菜は基本的に無農薬有機肥料で栽培しているが、桜と果樹だけは防除を行わないと毛虫に丸裸にされてしまうからやむを得ないことである。またテングス病の予防も必要なのである。五月の連休前後、梅雨明け頃、秋の彼岸頃の計三回程度の防除を慣いとしているが、鄙桜を毎年楽しむためには不可欠な作業なのである。

 

 

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