花に嵐ほどではないが、桜の頃は曇り空が多い。花曇りの深夜に帰宅すると、沈丁花の仄かな香りが忍び寄ってくる。秋の金木犀も爽やかな香りで心惹かれるが、沈丁花の香りは春らしく艶めいて、心楽しませてくれる。何も陋宅でなくても、酔余の果てに路地奥から漂う香りも捨てがたい。
99年地価公示が発表になって、日経TOPは「8年連続下落、景気低迷、下げ幅拡大」と見出しを打った。ただ、東京都心部や優良住宅地では下げ止まりに繋がる傾向も認められるようで、今後の動きが注目される。
3月16日開催の協会理事会の報告が未了であったので、理事会関係について二三報告します。当日の上程議案は会費の免除申請案件以外は、報告事項のみであり、委員会報告を除けば主な報告案件は取りまとめ中の事業報告、決算報告、事業計画、予算各案の説明であった。この件に関しては特に目玉事業もなく説明の要無し。
私は、以下の3項について所感を伺う質問をしました。
一つは土地政策審議会意見中の取引情報開示提供部分に関して、
二つは経済戦略会議答申中の競売最低売却価格制度廃止に関して、
三つ目は不動産鑑定3月号巻頭言について、
それぞれ所管役員諸氏の所感を伺いました。
正直に言って、大変失望しました。「取引情報公開も競売最低落札価格廃止も実行に移すには、クリアしなければならない課題が多いので、直ちに実施されるとは思えないが、今後も事態の推移を注視してゆく」、大意、このような回答であったと記憶します。
「我々の業容根幹に触れる問題であり、大いに危機意識をもって、所管庁や社会に対して働きかけ、鑑定協会の意見を訴えてゆかねばならない。」、こんな回答を期待したのですが、はぐらかされた感じです。
何よりも、質問に合わせて長文の意見や答申をコピーして、理事会に配布する感覚が理解できません。国土庁や首相官邸のHPで既に公開されているものを、コピー配布するおかしさに気付いていないことが問題だと思いました。
不動産鑑定巻頭言への所感については、何をか言わん也の心境です。公開HP上ですので、正確に回答を伝えないと物議を醸しますので、回答について触れるのは避けます。しかし、住宅新報のみならず、昨今のマスメデイアの鑑定評価全般に対する風当たりを他人事のようにしかとらえられない、「センス」と「センサー」の欠如が問題だと思います。
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