パンツもはけない猿

「自分一人ではパンツもはけない猿」よと、「パンツをはいた猿(慶応同期・栗本慎一郎氏)」に揶揄された小泉氏及びその同調者に、サル九月総選挙で投票した多くの人々に改めて聞いてみたいのである。
郵便局の問題も、イラクの自衛隊の問題も、憲法改正の問題もとりあえずは先送りでヨシとしよう。でも年末を控えて煙草も発泡酒も増税だし、定率減税もIT減税も廃止だ。とりあえずは2兆円の増税である。来年九月に小泉氏が辞めた後は消費税の引き上げも日程に入りつつある。


 「歳出の無駄を廃してから」などと昨日今日では恰好イイことを枕にして話しているが、「任期中は消費税率を上げない」という述懐の裏は、「任期の終わった後は知りません。野となれ山となれです。」ということなのです。
 小泉氏や刺客候補に投票した人々は、自分の投票結果の影響がとても大きいことに改めて気付いてほしいのである。今や個人としての小泉氏には何の感想もない。しかし、無節操に、付和雷同的に、波間に漂う浮き草のように無責任な投票行動を行い、しかもその結果がもたらすことの重大さに気付こうとしない人々に寒々とした思いである。なによりも、そういった人々の行動結果に引き込まれ、巻き込まれざるを得ない自分自身が腹立たしいのである。
 小泉氏以外を選択したら増税をまぬがれるかと云えば、否であろう。今の日本は誰が宰相であっても、「増税か、インフレか、爪に火を灯すか」選択肢は多くはない。そのことに間違いはない。その意味で国家は飢えた狼と同意義なのであるが、飢えた狼にしたのも誰あらぬ我々自身なのである。
でもそれを意識して小泉氏や、結果としての前原氏を選択したのか、生真面目な岡田氏を振り向かなかったのか。そうではなかろう。ただ流されただけであろう。無責任で無知蒙昧な輩に押し流され引きずり込まれて奈落に落ちて行く、今はその無念さをシミジミと味わうのである。
 12/14付朝日新聞夕刊にこんな記事が掲載された。
(以下は同僚のA東鑑定士からの示唆によるものである。A東氏に感謝する。)
姉歯元一級建築士国会証人喚問記事に付け足して、
「元同僚ら、真意分からぬ」という四段抜き見出しのあと、
「姉歯氏は、在職中に二級建築士の免許を取った。不動産鑑定士の資格も得た。」という記述を含む記事が掲載された。
 この記事は明らかな間違いであり、姉歯氏は不動産鑑定士資格には何ら関係がない。
翌12/15夕刊に小さな訂正記事が掲載された。「姉歯元建築士が不動産鑑定士の資格も得たとあるのは誤りでした。訂正します。」という訳である。
 この一連の記事をどのように受け止めるかは、人様々であろうが、茫猿は思うのである。制度創設四十年を経ても、所詮、社会の不動産鑑定士への認識はその程度なのかという思いである。僻み否、恨みを込めて云えば、不動産鑑定士の資格も・・「も」の有する意味は茫猿にとってとても大きいのである。(南無三・・合掌)

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