有りや無しや、先送るその先

陋屋に芍薬が咲き出し、井戸水の冷たさが心地良く思える季節になった。鄙里の一角に地下50mを掘り抜く井戸がある。自噴はしていないがポンプアップして、農機具や収穫物の洗いや畑や庭への散水に井戸水を利用している。冬は暖かく夏は冷たい井戸水である。以前は錦鯉が泳いでいた池にも放流していた。

暫く前から桜や柿・梅などの防除作業を考えてはいるのだが、何やら身体が進まず愚図愚図しているうちに昼になり、昼休みして午後から始めようかと思ったら風が出て来たので、その日の作業は見送りとする。翌日も空は快晴なれど朝から風が強く、防除作業は見送る。そんな”先送りの日々”が続いている。

最近は一つ一つの作業を億劫に思うようになった。動力鎌の草刈作業も動力噴霧器の防除作業も以前なら、思い立ったら直ぐに作業を始めていた。この頃では取り掛かるまでに時間を要するようになった。今年は草刈も防除も始めるまでに数日を要したし、終われば以前にない疲れを感じるようになった。

先号記事でこの十年間の変化について記した。十年前は《証知生死即涅槃》も《帯状疱疹後遺症:神経痛》も《水疱性類天疱瘡:自己免疫疾患》も知らなかった。朝から夕べまで畑仕事をしていても大して疲れを感じなかった。

今は、これが最後の作業かもしれぬと思いつつ、というよりも「次は無いかもしれない、次の保証は無い。」などと”有りや無しやも定かならぬ、先送りのその先”を考えながら、種を蒔き苗を植えている。

COVID19騒ぎで出掛けることもままならず惹き籠る鄙里に芍薬が咲いた。花弁が多く重なる牡丹のような厚物よりも、シンプルで色も爽やかな花の方が芍薬らしくて好みです。

2020.05.14 公益社団法人大阪府不動産鑑定士協会より「森友学園案件に係る不動産鑑定等に関する調査報告書」が公表された。不動産鑑定士にとって、とても重要な事項を含む報告書であり、全鑑定士必読の報告書と考える。

報告書は下記の如く述べる。
『不動産鑑定士に悪意がないとしても、悪意ある依頼者又は不動産鑑定制度の趣旨や価格等調査業務を正確に理解せず、あるいは十分に理解しない依頼者(※近畿財務局)が不動産鑑定士の作成した成果品の都合のよい部分のみを利用しようとすることに対し、不動産鑑定士があまりにも無防備または慎重さを欠いていることが明らかになった。』

近畿財務局を悪意ある依頼者、制度趣旨を十分に理解しない依頼者と呼び、成果品の都合のよい部分のみを利用しようとする依頼者と呼んでいる。財務局といえば鑑定評価書の常用依頼者である。いわば業界の上得意先である財務局を”悪意ある”依頼者と呼ぶのは相当に勇気のいることであろう。

折しも、『堀田力氏他の検察OBも反対意思表明する、
#検察庁法改正の強行採決に反対します』で大揺れの永田町である。
COVID19騒ぎの先には何が有るのだろうか、森友、加計学園、桜を見る会、

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