近頃よく送られてくるDMに「不動産鑑定士のためのマーケティング」がある。船井総研から送られてくるものである。 先日届いたDMでは「不動産鑑定事務所成功事例公開セミナー」と題されていた。
パンフレットには鑑定業界の窮状を評していわく。
・公共鑑定が予算削減で毎年減ってきている。
・不況の影響でファンド案件、ノンバンク案件がなくなった。
・随意契約が、今度から入札制に変わった。
・1件50万を越えるような鑑定が年々減っている。
・これから不動産鑑定士は大丈夫かなあ?
現状を打破する処方箋が受講料25千円で得られるなら安いものだが、専門サイトの立ち上げと頻繁な更新、業際専門家とのネットワーク構築、セミナー開催などが謳われているから、『言うは易く、行うは難し』といった内容のようである。
それでも、近郊で開催されるなら聞いてもみたいが、東京開催では受講料と旅費を考えればDVD購入(52,500円)の方が良さそうでもある。 東京と地方では不動産鑑定マーケットの事情も相当に異なるのであろうが、根本的な状況には大差がなかろうから、そこはそれ、最近のマーケティング事情を勉強するという意味でも悪くはなかろうと思える。
今や緑寿に達した茫猿が、いまさらに業務拡充セミナーの門を叩いてみるのは如何なものかと思えるのであるが、『鄙からの発信』のネタ探し&東京観光という意味で申し込んでみようかと考えるこの頃なのである。 《負うた子に教えられ》とも《聞くは一時の恥》とも云うではないか。
なお、2008/11/22 開催の第4回不動産鑑定士事務所地域一番化フォーラム『たった90日間で下請けを脱却し、鑑定をドンドン掘り起こす手法』記事では、次のようなことが記されている。
初日~30日目までの実施事項
◎マーケットを選定 (1)先生にもできて (2)伸びてて (3)参入しやすく (4)一番になれる
◎短期的な業績アップの方法として、(1)専門サイト立ち上げと、(2)業界団体攻略、(3)専門ハンドブック制作の3つを集中的に取り掛かる
◎お金の掛からない範囲でのマーケティングを複数検討大公開セミナー
また、05/09開催セミナーの特別講師は「トーエイ不動産鑑定:代表・吉本博貴」氏とある。年間700件の鑑定・調査の中味も聞いてみたいものである。
関連の記事
- セキュリテイ五原則(Live Meeting) : 2006年6月26日
- 鑑定協会のインセンティブ : 2006年6月26日
- 不動産鑑定士のあり方 : 2012年7月29日
- 研修会 in 山口 : 2009年2月23日
- 元気な名古屋の不動産鑑定士 : 2008年4月7日
- 不動産鑑定の近未来_2 : 2008年2月20日
- 不動産鑑定の近未来_3 : 2008年3月2日
- 雑誌「不動産鑑定2月号」座談会記事 : 2006年1月19日
- 不動産鑑定の近未来_1 : 2008年2月19日
- 塾・六月以降の予定 : 2008年4月20日