あと二日もすれば、青春18切符を利用する旅発ちである。旅の五日目を除いて旅程はほぼ固まったし、旅先でお会いする方との連絡もできた。
長く病臥する畏友の奥様からは、お見舞いを快諾していただいた。久しく無沙汰する知友からも「楽しみに待っている」という返事をいただいた。長崎と鹿児島の市電踏破以外にも一畑電鉄や肥薩オレンジ線など旅の目的が広がり、旅の意味も深くなった。
なにしろ、普通列車の旅である。車窓を見飽きる時間も長いだろうと思えば、時刻表以外にどのような本を持ってゆくか思案のしどころである。選んでいるのは、岩波新書・万葉秀歌(上下)斎藤茂吉、岩波新書・新唐詩選・吉川三好共著の三冊である。誘眠用にツァラトゥストラや非線形科学も持ってゆくか、重くなるから止めるか。
カメラは迷うところだが、OLYMPUS PENは手許に無いしEOSは重いから、iphoneだけにする。あとバックパックに詰めるのは替えシャツと下着やスマホ充電器くらいか、背中の荷は軽くする。茫猿は旅に出かけるとき、旅荷はできるだけ少なく軽くするのが常である。キャリーカートなどは論外なのである。
多くの旅で同行者の半分以下が多く、家人と較べれば1/3にもならない。下着はもちろん替えシャツなども現地調達することが多い。土産は買わない、買わないというよりも気に入ったものがあれば《多くは食品だが》、宅配とするのである。デンデン虫みたいな旅姿は願い下げなのである。
それもこれも車旅をしなくなったからであるが、鉄道旅の醍醐味は昼食など旅中で酒が呑めることにあると考えているから、旅は公共交通機関利用に限るのである。車旅のような移動の自由は限られるが、運転に制約される不自由さには代え難いと考えている。
推敲を重ねた旅程であるが、当初日程からあまり大きく変わらなかった。東海道本線、山陽本線、伯備線、一畑電鉄、山口線、鹿児島本線、長崎本線、長崎市電、肥薩オレンジ鉄道、鹿児島市電を踏破して今の予定では日本最南端の駅に至る旅である。
本音のところでは、旅発ちが近くなるにつれて、普通列車を五日間もひたすら乗り継げるか不安になってくる。近頃では体力や持続力にいささか自信がなくなってきているせいだろう。どうにも、ことし一番つまらない記事になってしまったが、私の備忘録記事だからご寛恕あれ。次週の旅日記記事は面白いものにしよう。
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