緑の公共事業

【只管打座・・緑の公共事業・・01.09.06】
 このところ茫猿は、岐阜県鑑定士協会のWAN整備事業に追われてい
ます。地価調査と地価公示・固評鑑定の端境期を縫って士協会事務局L
ANの整備、それとリンクする会員イントラネットであるWANの整備、
グループウエアの導入、その他機器の整備等を岐阜県士協会土地情報委
員会として行っています。
 並行してWANへモバイルアクセスを実現するために、PHS携帯電
話による64KBPS接続の実験も行っています。
 モバイルアクセスは画面の小さいノートパソコンを利用しますから、
どうしても眼によい訳はなく、少しバテ気味です。
 岐阜県士協会は、並行して「地価調査・地価公示要覧CD-ROM」の作成
も行っており、近い時期にWANと併せてこのWeb Site全容を
報告できるものと考えます。地価調査要覧CD-ROMについては、士
協会事務局より各地の単位士協会様宛に寄贈できる予定です。
 さて、ようやくに暑さが遠のき秋が日毎に深まってゆく感じに、自然
は忘れずにスケジュールをこなしてゆくのだなと思っていましたら、嬉
しいというか共感の持てるニュースに接しました。
以下は日経新聞01.09.04付け中部版紙面よりの抜粋です。
『三重県と和歌山県が「緑の公共事業で地方版セイフテイネット」の提
言を発表した。(01.09.04)豊かな自然環境を守る仕事を公共事業と位
置づけ、環境問題、地方の活性化、高齢化対策の三政策にまたがる新し
い施策である。緑の公共事業は森林や清流、海洋などを保全整備する事
業を想定している。(以上、記事引用)』
 コンクリート堰堤の砂防ダムを造り環境を破壊するよりも、今や荒れ
果てている山林を整備し緑のダムを造る事業が待たれていたが、ようや
く着手する兆しが生まれてきた。
 杉や檜の一斉林がどれだけ環境に負荷を与えてきたか。最近人里に出
没する猿や熊も山間に放置した残飯などが直接の原因であろうが、山に
実のなる広葉樹が少なくなったことが根底にはある。
 同時に高齢化と過疎化の進行は材木価格の低迷と相まって、折角植林
した杉・檜林も間伐や除伐が行われないから、モヤシみたいな林になり
地表は荒れ果て保水力が低下している。このような荒れた山林は一旦大
雨に遭えば、斜面ごと崩落し、いわゆる山が抜ける状態になってしまう。
 昨年・一昨年の山林が多い地域の土砂災害は、このような荒廃した植
林地に原因していると云われている。
 そこに山林の保育管理が公共事業として行われ、広葉樹林地が自治体
管理の山林として育成されれば、よい環境が再生すると予想できる。
また、山林の豊かさを取り戻すことは、保水力を高め、ミネラル分の豊
富な渓流の水量を増やして、清流を取り戻すこととなり、ひいては河川
が流入する沿岸部の海洋を豊にすることになる。
 これは、各地の漁業関係者が山林に目を向けるようになり、漁場の回
復は植林からと、一見して迂遠なように見えて実は河川を介して直接的
につながる問題なのだと気付いたことと同じ基軸にある。
 さて問題は緑の公共事業関連予算が、農水省、国土交通省、環境省、
総務省等多方面にまたがる事業であることから、中央官庁の理解が得ら
れるかどうかに懸かっていると云えよう。また緑の公共事業はダムや林
道整備と異なり、土木事業ではないから建設購買を通じての波及効果が
乏しいことも、関係方面の賛意を得られるかどうか少し疑問である。
 それでも、IT関連や福祉事業ばかりが雇用対策として云われるなか
に、地方では建設業関係者の離職者対策が急務であり、彼等の経験知識
を生かす場所として緑の公共事業は望ましい職場を育てる施策と云える。
 この緑の公共事業が成功すると同時に多くの地域に広がってゆくこと
を期待したい。
いつもの蛇足です ———
「眼には眼、歯には歯」という言葉がありますが、眼の方はこれ以上の
視力回復は望めない状態にあり、悪いなりに安定しています。
こんなものなのだろうと茫猿は諦めつつあったのに。
 今度は歯です。先月末から歯医者さんに通っています。
長いこと放置していたから、治療個所が多くて、週二回程度通院しても
年内はかかりそうな雰囲気です。今も治療個所の麻酔がきれはじめてお
り、少しづつ痛みを感じるようになりました。
「眼には眼でなく、眼の次は歯」の、お粗末でした。皆様もお大事に。
ところで、ある国の歯医者さんは虫歯の急患を受け付けないとのことで
す。なぜなら虫歯というのは急になるモノではなくて、いわば慢性疾患
みたいなものであり早期治療が大事である。
 だから自己管理ができない患者の面倒は看ないということのようです。
それに虫歯の痛みで死んだ患者もいないことだしということです。
(歯科医の友人より)

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