見逃して、いないですか

【茫猿遠吠・・見逃していませんか・・02.05.09】
 十日間にも及ぶ大型連休も過ぎて、薫風わたる季節となりましたと申し上
げたいところですが、連休中も含めてどうも天候が芳しくありません。
桜に続いて、少し早い菜種梅雨入りとも思える今日この頃です。
 さて、地価公示が終わり、固評鑑定も納品し、連休を楽しむ日々を過ごす
うちに、見逃していることはないでしょうか。
茫猿が何か気になることの一つが「地価公示評価員選任方法」です。
 従来は、日本不動産鑑定協会の推薦を経て選任されていた地価公示評価員
ですが、次回平成15年公示からは鑑定協会は無関係となり、直接国土交通
省に委嘱申請を行い、その申請を受けて国土交通省が委嘱するというスタイ
ルに変更になりました。鑑定協会員以外の鑑定士にも門戸が開かれた訳です
が、協会員と非協会員とは申請方法が異なっていますから、協会員か非協会
員かは分別される可能性はあるでしょう。
 それよりも、気になるのは示された「応募要領」の第4項「委嘱の決定」
です。書類審査の上で土地鑑定委員会が委嘱の適否を決定する訳ですが、な
お書きには、「委嘱することが適当でない方」という文言が挿入されていま
す。適当でない場合の具体例や内規が示されていませんので、恣意的ではな
いにしても適当でない場合の解釈例が気になるところです。
 従来は鑑定協会推薦を経ていましたから、不採用の場合は協会経由で問い
合わせることが可能でしたが、今回からは不採用の場合に問い合わせに応じ
てもらえるか、そして不採用の具体的内容が示されるかどうかが気にかかる
ところです。
 気になることの二つ目は「収益還元法重視と賃貸事例収集」です。
鑑定基準改訂のこともあり、今後ますます収益還元法が重視される方向に向
かうであろうと予想されますが、賃貸事例収集について質的向上、量的拡大
にかかる鑑定業界の取り組みは鈍くないでしょうか。
 取引事例収集については、一応の体制が出来上がっていますが、賃貸収益
事例収集についての取り組みは依然として甘いように考えますが、如何なも
のでしょう。
 茫猿は単なる支払い賃料事例だけではなく、粗利回り、実際必要諸経費や
実際建築費等々の収益総合資料としての、詳細データ蓄積が改めて求められ
ていると考えているのですが。
 気になることの三つ目は「市町村合併推進と固定資産鑑定評価」です。
茫猿が暮らす岐阜県では99市町村がこの二、三年以内に30以下に再編される
ことがほぼ確実視される状況になってきました。20以下という可能性も囁か
れています。
 自治体財政の窮迫化に伴う固評鑑定単価の切り下げ、競争入札の実施など
3年後の様変わりを予想しておいてもいい状況と考えます。
いわば鑑定依頼の顧客が激変する状況と云えます。
従来型の対応でいいのか、地価調査分科会や固評専門部会の再編は必要ない
のか等々、受託者側の問題が山積していると考えるのですが、読者各位の近
辺状況は如何でしょうか。
 気になることの四つ目は「不動産仲介13万社の物件情報サイト開設」と云
う記事です。昨日の日経新聞は概要次のような記事を掲載しています。
※日経記事引用
 国土交通省は不動産業界団体と組み、全国の仲介業者13万社が扱う物件の
情報を集めたインターネットサイトを来年1月にも開設する。消費者はサイト
に接続するだけで、全国で流通する物件の大半を検索できる。消費者の利便
性を高めるとともに、不透明との声もあった不動産取引の情報開示を促進す
る。
 別段のコメントの必要はないと思います。
相続税路線価の精度が高まり、固評標宅や路線価が開示される状況に加えて、
Web Siteで取引情報の検索閲覧ができるようになれば、従来型鑑定評価の需
要がまたまたタイトになるのでしょう。不動産を取り巻く客観状況が不動産
鑑定士を置き去りにして先へ先へと進んでゆくのでなければいいのですが。
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・・・・
 連休の間に読もうと思いまして、以下の書籍をネットから購読しました。
身内の入院やら身辺雑事が重なって全ては読み切れませんでしたが、興味有
る内容に出会いました。詳しくは稿を改めて掲載します。
 
地球温暖化論への挑戦 薬師院仁志 著 八千代出版
※地球温暖化は科学的推論なのか否かを厳しく問いただしています。
化石燃料消費による温暖化なのか、地球の自然循環による温暖化なのかを問
うている本です。同時に声高に温暖化対策を主張する背景に、存在するかも
しれないものにも言及しています。
狂食の時代  J.ハンフリー 著 講談社
※未読ですので評論できません。
ですが、目次を見ただけでも一読すべき内容だと考えます。
風化水脈   大沢在昌 著 光文社
非情銀行   江上剛 著 新潮社
模倣犯    宮部みゆき 著 小学館
凛冽の宙   幸田真音 著  小学館
※いずれもエンターテイメントであり、一気に読めました。
新宿鮫の新刊・風化水脈が一番面白かった。
常識として知っておきたい日本語   柴田武 著 幻冬舎
※勢いのよい幻冬舎の本です。「提灯に釣り鐘」、「月とスッポン」など、
由来を含めて学んでおくのによい本です。「声に出して読みたい日本語・斉
藤孝著・草思社」などと並べておくと佳いでしょう。
銭金について   車谷長吉 著  朝日新聞社
※拾い読みですから、評論は次回に廻します。
・・・・・・・本日これまで・・・・・・・

関連の記事

カテゴリー: 茫猿の吠える日々 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です