今夜の晩酌の肴は、土筆(ツクシ)の卵とじ。
行きつけの魚屋の女将と「暖かくなったね」と、時候の挨拶からたまたま土筆の話になった。
彼女いわく、「子どもの頃は土筆なんて食べなかった。」という。
彼女は私より一回りは若いから、豊かな時代に育ったというよりも、親の言いつけに従い、ツクシを採って袴を取り、夕飯のおかずを一品増やす手伝いをしたかどうかということだろうと考えた。それとも、ただ単に彼女の親はツクシのあのほろ苦さが嫌いだっただけだろうか。
ツクシの袴を取るのは結構面倒な作業であるし、爪先もツクシのアクで黒くなる。ツクシの袴って、何で袴なのだろう。上向きについているから受け袴なのに。
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