年始早々の慶事

 鄙の堂守にとって昨年は嬉しいことが多い年であったが、年始早々にまた一つ慶事に出会いました。学生時代から40数年間変わらぬ厚情が続いているN君が病を克服して元気になったのである。 


 ことの次第はこうである。昨夏の定期検診で肺に異常が見つかったN君は、紹介された病院で精密検査を受けた結果、肺ガンと診断され即座に切開摘出手術を受けたのである。その後も抗ガン剤治療を続け、転移も認められず、全治が確認されたという訳である。 発見そして告知以来、酒が飲めないこともあり、腰痛とか多忙を理由にして、彼は茫猿の誘いを断ってきたから、彼の発病や治療経過を知らない茫猿は最近は彼に電話することも無くなっていたのです。
 決して、不満とか非難という思いはなく、彼も歳だし(茫猿より二歳年長)酒を飲むことより孫との付き合いの方が楽しいのだろう、少しは出不精になったのかな、そのうちに彼から電話でもあるだろうくらいに考えていました。 彼からの賀状は無沙汰をわびる言葉が書き加えてあり、三ヶ日早々に電話があって、彼の家を訪れましたら「実はカクカクシカジカ」ということでした。家族とごく限られた人以外には内緒にしてきたと詫びてもくれました。
 彼の話を聞いて先ず驚きました。そして全治という彼の明るく艶の良い顔を見ていて、とても嬉しくなりました。掛かり付けの主治医に恵まれ、早期発見かつ転移が認められなかったという運の良さもとても嬉しいことです。 彼は小企業を経営していますが、息子は承継せずに大企業に勤務していますことから、今回の病気を機に営業譲渡や転宅も考えているようです。 同じように最近に彼の病状を知らされたもうひとりの友人と杯を交わしながら、三人は老境の過ごし方についてあれこれと語り合いました。 茫猿はこのサイトで書いていますように、既に身支度を整えつつございますし、N君はこの機会に仕事の行く末を考えるようです。 もうひとりのM君は似たようなことも考えるけれど未だ企業経営の現役です。
 何が良いのか判りやすい正解や指針が簡単に得られるわけもございませんが、N君の闘病と全治とその後は、他の二人にも己が行く先を考えさせられる一夜でした。老いというものについて、幾つかのエントリーをアップしてきました茫猿ですが、友人の現実を見せつけられれば、また一つ自らの来し方行く末を考えざるを得ません。 彼が一番悩んだのは、彼の細君にどう伝えるかだったそうです。驚くだろうし心配するであろうから、といって隠しも出来ないし、結局病院に同行してもらい改めて二人で告知を受けたそうです。 彼のとった方法がベストなのかどうか茫猿には判りませんが、今は明るく語る彼女を見ていても手術前後の悩みや心配は如何ばかりだったろうかと思えば、術後の経過に何の心配もないことをまた嬉しく思いました。
 彼等二人を待つ間に、生まれて初めて金閣寺を拝観しました。 見慣れた観光写真とは少しアングルを変えてみました。

 以前に全日本女子ユース(U―18)選手権出場を記事にしました女子サッカー・FC岐阜ベルタは4日、宮崎県西都市などで予選リーグ三試合を行い、大会第1日(1/3)は日ノ本学園高(兵庫)に0―6で敗れ、第二日はFC宮崎(開催地枠・宮崎)に1―2で惜敗、残る三試合目も常盤木学園高(宮城)に0―4で敗れ、3戦全敗という結果は残念なことでした。 今年の躍進に期待します。

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