一区切りの秋

昨日は穏やかな日和のなか、父母の三回忌を自宅にて勤めました。 お定まりの文句ですが、月日の経つのは早いもので父母がいなくなって、早や二年、まだ昨日の様に思い起こします。

これまでは、ホテルで営んでまいりました法要ですが、今回は父母が慈しんだ我が陋屋にて勤めようと、この一ヶ月ほどのあいだは、畑や屋敷林や母屋内外を掃除し、設えを整えて法要の日を待ちました。

お陰様にて、親が亡くなり代替わりて初めて集う顔も含め、父方母方の親族、隣家の森島一統一族、そして遠方に住まいし日頃は帰省もままならぬ妻子が一堂に集まり、和やかななかに法要と法宴を滞りなく勤めることができました。

一連の行事が終わってから、妻子とともに、先祖、弟、娘が眠る我が家の墓地に両親の遺骨を納めました。京都の本山大谷祖廟にはそれぞれ一周忌後に納骨を済ませていましたが、鄙の墓地への納骨は一日延ばしにしていたのを、この日を機会に納めさせていただきました。

礼式に則った正しい納骨方法というものもあるのでしょうが、遺族のみで読経納骨も善し哉と思ってのことです。 秋日和のなかで、無事に一連の行事を勤め終えることができた思いをあらためて噛みしめる一日でした。 心に一区切りをつけたあとは、私がこの墓に入るまでの何年か何日かを、穏やかに過ごせたら、いいえ過ごしたいと願います。

一夜明けて、今朝は雨です。 しめやかな雨です。
木陰には、雨に濡れて、茶の花が咲く秋です。
そして、今日の昼御飯は次男がトラックではるばる運んでくれた、
瀬戸内の島の新米をいただくのです。

《 降る雨や  秋閑まりぬ  三年忌 》 (茫猿)

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