我輩は駅である -3-

我輩は駅である。ジオラマ茫猿鉄道の基幹・明日開駅が我輩の名前である。さて、内回り線を語った次は、外回り線を語るのが順序であろうが、然程に語るべき程のものは残っていないので、本日は路面電車を語る。明日開駅からはループ線越しに単線の路面電車軌道が見える。

路面電車、通常は市電と称されることが多いが市電は市営電車の略であり、私鉄路面電車は市電ではない。茫猿は今も運行されている全国の路面電車18路線全てを2017年12月に踏破乗車した記録を持っている。岐阜市の名鉄市内線は2005年3月に廃止されてしまったが、廃止直前に郊外路線である美濃町線、黒野線を含めて全線乗車している。

写真は2005年3月に廃線を惜しんで全線踏破した時に、撮影した名鉄美濃町線の車両である。左、岐阜市芥見の津保川鉄橋を渡るモ570形電車、右は旧美濃駅構内に展示される車両。《鉄道でうだつの町へ 投稿日: 2006年6月8日 》
 

踏破した路面電車は北から、札幌市電、函館市電、東京都電、豊橋鉄道・路面電車、富山地鉄・市内線、富山ライトレール・富山港線、高岡市万葉線(株)・万葉線、福井鉄道・福武線、計8路線がある。

岐阜県以西では、大津市・京阪電気鉄道・京津線、京都市・京福電鉄・嵐山本線、堺市・阪堺電軌・阪堺線(正式社名は阪堺電気軌道株式会社であり、軌道を名乗る社名は少ない)、岡山市・岡山電軌・東山本線、広島市・広島電鉄・本線、高知市・土佐電鉄・伊野線、松山市・伊予鉄道・本町線、長崎市・長崎電軌・本線、熊本市・熊本市交通局・幹線、最後は鹿児島市・市交通局2系統、計10路線、合計18路線である。

その昔の岐阜市内線、大阪市電、京都市電、名古屋市電を合わせれば、生涯に乗車した路面電車は総合計22路線である。広島や鹿児島へ行けば、今も名古屋市や岐阜市で走っていた車輌に巡り会うことができる。《各地路面電車の詳細は、当サイトの固定ページ、Tram&LocalRailwayの路面電車

そのような経緯から、茫猿ジオラマに路面電車軌道を設けたくなり、追加の敷設工事として平成の街並みに路面電車軌道を設けたのである。この軌道敷は平成の街並みを通り抜けたのちは昭和の町並みの背後を抜け、ジオラマ背面に回り観定寺の位置する高台基盤の下を地下鉄並みに通り抜けて、平成街並みに戻ってくる周回路線である。

市電というものはだいたいにおいて、走りには難がある。なぜなら車体が軽いから安定した集電能力が低いのである。また小さい車体にモーターを組み込むから、走行能力の劣化も早い。写真に登場するのは名鉄の美濃町線や黒野線で運行されたモ520形スカーレット塗装と赤白塗装の2輛である。

まだ電停も信号も設けられていないのは今後の課題である。何よりも保有する路面電車の車両は名鉄市内線車両のみであるから、保有車両の拡充が当面の課題である。軌道敷の複線化も夢であるが、スペースの制約から困難であると云うよりも断念しているのが実情である。昭和の町並みである鄙町の街路に軌道を敷設することは可能だが、大幅な改修工事を要するからしばらくは見送りである。

それよりも町並みの建物に灯りをともし、車内灯も光らせて夜汽車が走る情景を作ってみたいと考えている。建物への配線と室内灯の設置、列車の車内灯設置など改造点は多いけれど、灯りを消した室内で夜汽車を楽しむなんて、なんと素敵なポエジー溢れる情景だろうと思っている。

それぞれの路面電車に乗車した経緯は「鄙からの発信」ホームページ・Tram&LocalRailway・路面電車に詳しい。

本日はここまでとする。《我輩は駅である -4- へ続く

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