沖縄の普天間基地の辺野古沖移転問題が、日米関係喫緊の課題となっている。
しかし、この基地移転問題について語られていない本質が存在すると、「田中宇」は解説する。 様々な国際問題について鋭い切り口で解説してきた「田中宇」の、沖縄基地問題の本質を突いているとみる論考である。 今のマスコミでは決して語られることのない話であるが、一読して自らの頭脳でよくよく考えてみれば「田中宇」がデマゴーグなのか、そうでないのか判ると思う。
《田中宇 09/11/15配信:日本の官僚支配と沖縄米軍 》より抜粋引用
「地政学上の理由から、基地は沖縄になければならない」と「解説」する人がよくいるが、間違いである。米軍の現在の技術力からすれば、中国を仮想敵とみなす場合でも、沖縄に必要なのは、有事の際に使える港と滑走路だけであり、軍隊が常駐している必要はない。
米国はここ数年、中国を戦略的パートナーとみなす傾向を強め、日本以上に中国を重視している。日本も、中国との東アジア共同体を作る方向に進んでいる。もはや中国は日米の敵ではない。これは地政学的な大転換であるが、米軍の沖縄駐留は必須だという人ほど、この地政学的な変動を全くふまえずに語っている。
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