大和芋でニューレシピ

五月の連休前後に植え付け、夏のあいだは除草や水遣りに目配り気配りして育ててきた大和芋を収穫しましたら、想定以上の出来映えでした。トロロ汁でいただくのは定番ですが、老夫婦が連日トロロ汁ばかりでは味気なく、新しいレシピに挑戦中です。

写真の大和芋は三株です。大きさは脇に置いたペンで較べてみて下さい。一株でたっぷりのトロロ汁が十杯以上つくれます。擂り鉢でおろした芋はスリコギで持ち上がるくらいに粘りがあり、だし汁で五六倍に増やさないと”トロロ汁”になりません。市販の長芋のような水っぽさはなく、濃厚な旨味を感じます。擂り下ろした端の部分を刻んで味噌汁に加えましたら、里芋やジャガ芋とはひと味違うホクホク感がありました。20161009yamatoimo

《蒲鉾にチャレンジ》
今が旬の秋刀魚を用いて、蒲鉾作りに挑戦してみました。生サンマを三枚におろし、皮を引きとり包丁で叩いたあと、塩と砂糖を少し加えてから擂り鉢で摺ること約10分、粘りが出てきたサンマに、あらかじめおろしてあった大和芋を加えてさらに数分煉り上げます。

できあがったサンマ・ヤマトイモ団子をケーキカップに分け入れ、蒸し器で約20分中火で蒸し上げます。生まれて初めての出来立て熱々の秋刀魚蒲鉾《見かけはカップケーキ》は、歯ごたえは物足りませんが、納得できる味でした。新米に旬の秋刀魚蒲鉾という取り合わせは、手間ひまかけた贅沢と云うものを味わった思いです。《家人などは、カップの底までスプーンで掬って食べていましたから、彼女も美味しく感じたのでしょう。》

熱々の秋刀魚蒲鉾は「フワフワのつみれ」状態でしたが、冷ますにつれて蒲鉾の歯ごたえも出てきて、秋刀魚蒲鉾by大和芋のチャレンジは上々の成果を得ました。今回は蒸し上げましたが、揚げればジャコ天風になりましょうし、フライパンで焼けば焼き蒲鉾です。ショウガの絞り汁を加えたり、ユズ皮を刻んで加えてみても面白いかと考えます。

《お好み焼き》
粉モン大好きの茫猿としては、お好み焼きにも大和芋を使おうと考えています。フワフワで風味豊かな茫猿・鄙風お好み焼きがいただけるだろうと期待しています。

《つみれ》
熱々の秋刀魚蒲鉾で思ったのは、この大和芋たっぷりのツミレを作って、畑の白菜を早や採りして、ツミレ鍋にしたら旨かろうなということです。材料はカシワ、サンマ、イワシ、お値打ちに良い物が手に入ればタイやヒラメもいいでしょう。この秋冬のマイブームは大和芋ツミレ鍋ということになりそうです。ポン酢は云うまでもなく、その日の気分で庭先のカボス、スダチ、ユズを絞って作ります。

年毎に新しい作物栽培に挑戦し、新しいレシピを増やしてゆくのも、老いた鄙人のひとつの贅沢であろうと考えています。新しい作物で新しいレシピを考え、手間と時間をかけて調理するというのも、現役時代の仕事 にも大いに通じるものがあると考えます。ひとつの新しい材料から、新しい企画を練り実行する。美味しくいただいたあとは、改善改良点を考えて、レシピの完成度を高めてゆく。決して豪華でも豪盛でもありませんが、心豊かであることだけは自信が持てるのです。加えて、お裾分けした知人から好評をいただくのも嬉しいことです。

今の茫猿は晴耕雨電脳、折々に草深包丁の日々なのです。

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