憲法前文

【茫猿遠吠・・憲法前文・・02.01.08】
 松も取れぬ内から、地価公示の作業に没頭していますが、細かい数字を追
いかけますので眼が大変疲れます。何か別のことをしたくなって、『鄙から
の発信』の草稿に手を入れようと考えました。
改訂作業が話題になっている鑑定評価基準は我々鑑定士の憲法ですが、改訂
を重ねるごとに何やら少しずつ言葉の重みが薄れているような感じがしたの
と、私有財産権と公共の福祉について憲法を改めて読んでみたくなって、憲
法を法令データシステムから検索して読み直しました。
 その際に憲法前文を久しぶりに読みました。
「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」という有名な文言
をはじめとして、格調高く燃え立つような気概が文面から汲み取ることがで
きて、私たちの憲法がとても素晴らしい前文から説き起こされているのだと
認識を新たにしました。
 今更に、サイトに掲示する必要は無いのかもしれませんが、最近の国際テ
ロの問題や中東紛争を考える意味でも、私たち不動産鑑定士が不動産の在り
様を再確認する上でも、憲法前文を読み直すのも意味在ることではと考えま
して、以下に全文を掲載します。
※法令データ検索システム
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi
【日本国憲法制定文】
 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われ
らとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわ
たつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が
起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを
宣言し、この憲法を確定する。
 そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民
に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれ
を享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基く
ものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想
を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専
制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会に
おいて、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひと
しく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認
する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視しては
ならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に
従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責
務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達
成することを誓ふ。

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