常備菜三種-1

【只管打座・・常備菜三種-1・・04.12.27】
 今年最後の「只管打座」記事は、常と趣を変えて、常備菜三種のレシピを記事にしたい。常備菜三種とは、今が旬の柚(ユズ)を用いた柚餅子、ちりめん山椒、そして筑前煮である。
 作り置きができる期間の長さからいえば、前の掲載順であるが、レシピの掲載順は筑前煮から始めてみよう。実は昨日の日曜日に茫猿は、この三種の菜を作ったのであるが、いずれも男の料理としても優れたものである。
何が優れているかと云えば、ざっくりと作れることである。
単純な料理ではあるが、単純なだけに創意工夫の余地も多い。
 正月のおせちにもなるし、根菜を多く使うから身体にもよい。酒のつまみにもおすすめである。男が何度か作って、自分の味に到達すれば、家庭で株も上がるだろうし、調理が出来るという「災害に強い男」にもなれる。


『筑前煮』
 筑前煮は筑前博多の郷土料理と云われ、筑前炊きとも「がめ煮」とも呼ばれるようです。れんこん、ごぼう、こんにゃく、鶏肉などを一口大に切って油で炒め、だし汁と調味料を加えて煮汁がなくなるまで煮詰める料理です。
1.材料
 レンコン、ニンジン、ゴボウ、こんにゃく、鶏肉などです。
 調味料は醤油、みりん、砂糖、酒、オリーブ油
 他にも、煮くずれしにくい根菜や筍、干し椎茸などを加えてもよいでしょう。
 各食材の量については、男の料理ですから適当に集めてください。
 ただし、好みのものばかりでは、美味しくなりません。
2.下拵え
 そろえた食材を一口大に乱切りにします。
このとき、ゴボウは叩きゴボウにすると味が染みこみ美味しくなります。
※叩きゴボウとは、皮をそぎ下ろしたゴボウを、すりこぎなどで軽く叩いて繊維を柔らかくすることです。
鶏肉は、もも肉でも胸肉でも結構ですが、必ず皮付きのまま用意してください。
笹身では美味しくできません。まだ骨を抜いた手羽先の方がましです。
こんにゃくも湯通しして、あく抜きをしておくとよいでしょう。
蒟蒻は包丁で切らないことです。指先で摘み切りしますと、ちぎれ片になり、味がしみ込みやすくなるのと、箸先に取り易くなります。
3.鶏肉の下拵え
厚手の底の平らな鍋に、オリーブ油を軽く流して、鶏肉を痛めます。
 鶏肉は軽く火が通る程度でよろしいが、皮を中心に火を通しておくとより美味しくなります。
4.調味料の準備
 別の鍋で日本酒を約1合ほど煮切っておきます。煮切るとは酒を沸騰させてアルコール分を飛ばしてしまうことです。煮切った酒に醤油、砂糖、みりんを加えて味を調えておきます。好みで鷹の爪(赤唐辛子)を加えてもよいでしょう。
5.煮込み
 鶏肉に軽く火が通ったところで、先の調味汁を流し込み、そこへ乱切りに刻んだ他の材料を入れて、だし汁がなくなるまで煮詰めればできあがりです。
完全に煮詰めてもよろしいし、少しばかり出汁を残して含め煮にしてもよろしい。
 この料理は簡単ですが、簡単なだけに材料選びと支度には手を抜かないで頂きたい。材料の内、特にニンジンについて良い物を選ぶとひと味違います。
また鶏肉はブロイラー肉でなく地鶏肉を使うべきでしょう。
6.御注意
a.味加減は、砂糖から始めること。
b.醤油は、最初は少し入れて、薄ければ濃くすること。
c.蒟蒻の調理に注意して、ちぎり蒟蒻とすること。
d.鶏肉は300円/100g以上のものを使用すること。
e,鶏肉の量は多すぎないこと、何処にあるかと探すくらいが、丁度よい。
f.保存期間は冷蔵庫で二、三日ですが、時々火を入れればなお持ちます。
 インド洋で大津波が発生し、大災害となっているようだ。
我が愚息たちも、ちょくちょく、プーケットやペナンに行っているから
他人事ではない。特にインド洋の珊瑚礁であるモルジブ島の様子が心配である。
 自分の酒の肴くらいは、自分で作れる男になることが、サバイバルの第一歩と心得たいものである。

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