寒さがだいじ

昨日は岐阜県の西濃地方山間から東濃地方山間へと東奔西走的に歩いていた。そこで寒さが資源の風景に出会った。


寒干し(かんぼし)とか寒晒し(かんざらし)などという話題があちこちで聞かれるこの頃である。岐阜県で寒晒しが言われるのは、美濃和紙の原料であるコウゾの寒晒しが有名である。寒晒しは板取川でも稀に見られるが、飛騨の旧河合村の雪上晒しが有名である。また郡上では郡上染めの寒晒しが行われる。寒干しは、奥飛騨地方の大根の寒干しがあるが、茫猿はまだ見たことも食したこともない。かくいう我が家でも老母が千突き大根の切り干しを作っている。大根を細く刻んでから寒中の天日干しにするのである。大根は寒中に入ると糖度をぐんと増して甘く旨味を増すのだが、この真っ白な大根を天日干しにすると日毎tに飴色に変わってゆくのである。
切り干し大根など子供の頃は大嫌いであったが、この頃は美味しく感じるようになった。多分加齢による味覚の変化もあるだろうが、それよりも大根の品質向上に合わせて醤油や砂糖の品質も格段に良くなったし、出汁の取り方も丁寧になったから旨くなったと云う方が本当であろう。以前にもふれたが、味噌煮込みうどんを美味しく思うようになったのも同じことであろう。
さて昨日の寒晒しである。写真は恵那市山岡町で見かけた寒天造りである。テングサを煮たゼリー状のものを屋外に干しておくのである。すると夜間は気温が氷点下に下がる恵那市山間部では寒天が凍ってしまうが、凍った寒天が日中の陽射しで暖められ、解けた水分が落ちるのである。この繰り返しで店頭に並ぶスポンジのような寒天が出来上がるのである。カンテンとはまさに寒中気温と天日の相互作用のたまものなのである。写真は手前が寒天を簀の子に干してあり、奥では干し上がった寒天を束ねているところである。

明智でみかけた蓋である。(恵那市明智町:大正村の所在地である。)

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