塾・鄙からの発信Ⅶ

 「塾・鄙からの発信」九月塾のご案内です。
開催日:2008年9月18日(木曜日) 午後1時半より5時頃まで
テーマ :「数値比準表」(塾頭:森島信夫)


 ご案内  塾・鄙からの発信
 (日 時) 2008年9月18日 木曜日 午後1時半より午後5時頃まで
 (場 所) JR岐阜駅前・十六プラザ 5F会議室
 (参加費) 必要ありません。
 (テーマ) 「数値比準表」
 (講 師)  塾頭:森島信夫
 (その他)  CDを配付しますから、事前に参加申し込みを「ヒナe-Mail」で頂くと有り難く存じます。 またノートPCを持参頂くこともお勧めします。 このテーマで9月塾、10月塾を行います。11月と12月は鑑定シンポジウム等の関係から開催を休みます。
 今更になぜ比準表なのかと云えば、バブル崩壊後その反省からか収益価格重視が打ち出され、なかでもDCF法にあらずば鑑定評価にあらずに近い状況が引き起こされた。DCF法は精緻な手法であり、評価精度を高めるものであり的確な評価額に接近する最も良い手法であると喧伝された。 しかし、その結果は何を招いたか云うまでもない。特定価格の横行であり、本来は投資家に投資採算価値を示す価格手法に過ぎず、価格試算過程とその将来予測を語るに適当な手法に過ぎないDCF法を世に蔓延させ、リートバブルを招来しただけではないのか。一昨年来の地価高騰を危惧する声に対して、「DCF法収益価格の裏付けがある。」と何度聞かされたことか、それが今や、DCF法のみに因果を求めるわけではないが、リートの大幅な値崩れなのである。(東証REIT指数)
 
 評価手法の精緻度とは、基礎データと試算過程の的確さがあってこそ到達できるものであるにもかかわらず、DCF法を使用すれば的確・精緻な鑑定評価額に到達できるような誤解を蔓延させただけではないのか。 鑑定評価の本質とは評価主体が到達した評価額についての説明責任である。 この十年間に収益価格はDCF法をはじめとして格段の進歩がみられたように見えるが、しかしそれは基礎データの脆弱さ、係数を複雑に積み上げる手法の「砂上の楼閣的危うさ」を自覚しなければ何の意味も持たないのである。
 比準価格は手法的には停滞している。土地価格比準表は1994年の六次改訂以来、何の改訂も加えられずに14年が経過した。大胆に云えば、1975年に土地価格比準表なるものが公開されて以来、本質的な検討は何も為されていないと云える。
 そのことの子細は、「土地価格比準表の手引き:五次改訂:地価調査研究会編著・住宅新報社刊」の19頁が述べる次項について、パソコン全盛の今も何も検討が加えられていない事実が物語るのである。

 価格形成要因としてのそれぞれの細項目は、各々個別的に独立して価格を形成するものではなく、大なり小なり有機的に関連し価格を形成するものであるから、条件相互間においては相乗して求めることとしている。一方、それぞれの条件における細項目において加算することとしているのは、むしろ計算を簡明にするためである。

 1984年当時は電卓もまだ高価であった。パソコンなどは存在していなかったに等しいと言える。茫猿が初めてパソコンN5200にふれたのは1982年のことである。当時のN5200は一式百万円以上もしたのである。今や十万円をきる機種も多いという時代に「計算の簡明さ」など無用の斟酌なのである。
 パソコン時代の土地価格比準表はいかにあるべきか、鑑定評価の原点に返って比準価格を見つめ直すと云うことは何をもたらすかを、塾に集う人々と今もう一度考えてみたいのである。

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