夏祭り・北海道

この夏に北海道を周遊する予定である。 五月の半ばに、岐阜県士協会事務局から北海道旅行の勧誘案内が届いた。 姉妹提携を結んでいる北海道士協会との提携行事参加募集である。 日時と案内を読めば、北海道観光のトップシーズンに企画し、二泊三日という短い旅程にも関わらず随分とお高い参加費なのである。 お金は無いが時間だけはたっぷりと持ち合わせている茫猿であるから、提携行事には参加するけれど、ツアーは不参加という返事をしたのである。

そこで、ようやくに固まった茫猿の北海道周遊日程を公開するのである。 何も見せびらかしではないので、「そちらへ行くのなら、此処へ立ち寄ったら如何。」とか「その日に久闊を埋めませんか。」などという、読者からの貴重な情報を期待してのことです。

第一日(12.074.31) 常滑発、函館まで飛ぶ。 この日のメインは函館市電全線踏破と谷地頭温泉入湯である。 函館泊だから、旬の烏賊を満喫するつもりである。

第二日 早朝に函館を発って、函館本線にて札幌経由旭川まで。 カムイコタン、旭山動物園と旭川夏祭りがメイン。(旭川泊)

第三日 宗谷本線にて日本最北端の駅稚内に向かう、ノシャップ岬、海上の利尻富士を眺める、日本海に沈む夕陽の時間まで稚内に居るのは無理だろうが、雰囲気だけでも味わって札幌へ。(札幌泊)

第四日 午前中は札幌市電全線踏破、午後は岐阜県士協会訪問団と合流して提携行事に参加する。 (札幌泊)

第五日 根室本線にて釧路湿原経由、根室まで、納沙布岬から歯舞諸島を遠望する予定である。(根室泊)

第六日 石勝線にて途中下車を楽しみながら、根室から札幌まで。(札幌泊)

第七日 津軽海峡線経由青森へ、田舎館村の田圃アートねぶた祭などを楽しんで、青い森鉄道、JR大湊線などを経由して下北半島に向かう。(下北半島泊)

第八日 恐山参拝、南直哉師にお目にかかれるかと秘かに期待している。 八戸・八食市場七厘村で遅い昼食を摂った後、仙台へ向かう。 七夕祭りを垣間見てから東京へ。(東京泊)

第九日 疲れ果てて、鄙に戻る予定である。

改めて見直せば、函館・札幌の市電路線、普通列車のみのJR線、そして北海道・東北夏祭り満載紀行である。 歩くだろうし、呑むだろうし、鄙に戻るまで体力がもつかと多少は心配である。 でも、茫猿の気儘旅はいつものこと、疲れたら夏草を枕に寝ればよかろうし、予定は未定とショートカットもあるだろうし、こんな機会を用意してくれた岐阜県士協会に感謝して北国の夏を満喫しようと思っている。 北海道の皆さんをはじめ、読者各位の情報提供を鶴首して待っている茫猿です。

どうして、こんな旅を考えたかというと、若き日に感じたある種の無念さをこの機会に晴らしたかったからである。 大学卒業を控えた夏の日に、今も交流が続く友人達数名が北海道旅行を企画した、今で言う卒業記念旅行である。 北海道を十日間だったか、それ以上の日程だったか回ってこようと云う話である。 誘われて嬉しかったものの、当時の私は二年近く続いている常雇いのアルバイト中であり、しかも喫茶店の厨房担当だったから、長い休みが取れる状況になかった。 安定したアルバイト収入を打ち切る決心も付かずに、卒業旅行は見送ったのである。

北海道へは、鑑定士になってから何度も行ったものの、札幌中心の二泊三泊程度の旅ばかりだった。 士協会からの案内を読んだときに、ふとその時のヤルセ無さを思い出して、この機会に無念を晴らそうと考えたという訳である。  若き日に見送ったような旅はもう叶わないが、老境には老境なりの旅があるだろうと考えながら、旅程を練っているのである。

 

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