秋風、秋空、虫の声

気づけば風が爽やかである。玄関に設置してある温度乾湿計を見れば、気温30度湿度55%である。戸外に出れば空は高く澄み渡り、風は肌に心地よい。いつか今年も3/4が過ぎ行きカレンダーも薄くなった。(08/25 15:00)

先号記事「証知生死即涅槃」も「金子みすゞ」も長らく保存されていた記事である。いささか時宜を失したとも思ったが、削除ゴミ箱行きは忍びなくて開示記事とする。さらに先々号記事「桜土手そして桜守り」(08/09)のその後の顛末を備忘録として記す。せっかく訪問いただいた読者諸氏には申し訳ないが、読み飛ばしていただきたい茫猿憶えである。

お盆を挟んで酷暑の二週間を、鄙里西側の西江川沿土手の修景作業に費やした。流れしたたる汗は作業着を絞れるくらいであった。汗が長靴に流れ落ちてガボガボと音立てるくらいの日もあった。

もちろん、昼日中に作業などできない。早朝七時くらいから正午までと決めての連日の作業であった。お盆のあいだも台風の影響で曇り空だったから作業日和でもあった。雨で休んだのは二日ほどで、小雨作業快適の日々であった。

土手沿いのヒバ、アオキ、ツゲなどから為る生垣(高さ3〜5m)を全て伐採もしくは刈り込むのに五、六日、伐採した木々を焼却し易いように束ね山にするのに七、八日、雪柳一株を株分けして植えるのにほぼ一日というのが大まかな作業工程である。《この作業用に、電動チェーンソーと手鋸を新調した。》

伐採し、束ねた生垣の枝葉である。他にも幹丸太が一山ある。これらは秋深くなった頃の風の無い日に、少しずつ焼却する予定である。右側写真の枝葉束の向こうはサツマイモ、その奥はサクランボ、中となりは柿、右手はビワの木である。

 

サッパリした西江川沿いの土手。アジサイ二株とユキヤナギ二株に、竹囲いは前からある槙の苗木四株と株分けしたユキヤナギ六株である。画面中央には山桜二株、御衣黄桜一株それに寒緋桜一株が見える。左手前は刈り込んだ豆ツゲ、奥は梅の木である。

九月になって気候が落ち着いたら、今は日陰にあって花付きが宜しくないアジサイを十株ほど移植する予定である。早ければ来年遅くとも再来年には雪柳と紫陽花が土手を彩ることであろう。梅と桜も西江川通りを行く人たちの目を楽しませることだろうと考えている。その後来年三月には、育てている桜苗木を定植する予定である。その桜苗がこれ。

この桜苗木が成長して花を咲かせるには早くて五年、マアマア見られる花を付けるまではまず十年は要することであろう。75の茫猿には何とも気の長い話であるというか、先行き不確かな話である。でも木を育てるということは、そういうことである。桜土手を夢見る桜守りなのである。

茫猿にとって十年後という日付を、夢見ることは些か酷な話である。でも来年再来年ならば可能性が高い話である。春先の土手に咲くスイセンから始まり、梅、雪柳、若木なれど花付きが年ごとに良くなる寒緋桜、山桜、御衣黄桜、そして紫陽花まで、年毎に土手の修景が進み、道ゆく人たちの目を楽しませるかと思えば心和むことである。

関連の記事


カテゴリー: 茫猿残日録 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください