春宵、涙にくれる茫猿

【只管打座・・涙にくれる茫猿・・01.03.26】
珍しく、悔し涙にむせんでいる茫猿(ShinSan)なのです。
去る3月24日に、JAREFE(不動産金融工学会)が東京ベイエリアの明海大学で開催されました。当然、茫猿も聴講する予定で、お宿も手配済みだったのですが、残念ながら行けませんでした。
実は、例の公取委警告後始末テンヤワンヤの大詰めでして、涙をのみました。ベイエリアに沈む夕陽を浴びながら、美味し酒が呑みたかったと、悔し涙にくれているのです。
いや何も知的好奇心が旺盛だとか、学術的向上心ナンテモノが少しはあるなどと申しているのではございません。茫猿の老化防止のために、異邦人のなかでチョイトシタ刺激が欲しかっただけですが。
異邦人と申しましたが、30代40代の数式や横文字を駆使する人々は、茫猿にとってはとても同じ日本語を話す人には思えず異邦人に見えるのです。
そのことはさておき、ヒエラルキーの出来上がっていない、今んとこ何でも有りに見える、だから面白そうな世界は楽しいのだと思います。昨秋の設立総会の時にもそう思いました。どっかの研修と違って眠くなんかなかったですもの。
何よりも、不動産という名前が付く世界がアカデミックな雰囲気を纏って(マトッテ)くるというのも楽しいことで。それに、そういった類(タグイ)の好奇心というか野次馬根性が、鑑定屋さん達には、あまりにも無さ過ぎるのではナイカイと思うのです。
サミュエル・ウルマンではないが、好奇心があるところに老化はなく、野次馬の如くキラキラ輝く瞳を失った青年は死んだも同然と云うことなのだと思います。

さて、当日の参加者から頂いた研究発表内容を、Webマナーに反しないと茫猿が思える範囲で引用します。(レポ者諸兄に謝々)
※発表内容テーマ
「ゲーム理論による不動産流動性リスク研究」前川俊一氏
「賃料リスク分析法」刈屋武昭氏(JAREFE会長)
「監視区域のリアルオプション分析」山口氏、
「オプション理論による事業リスクモデリング」山田氏
「離散型リアルオプション」川口有一郎氏、
「都心六区のオフィス投資特性の分析」
「ダイナミックDCF法」など
某リポーターによれば、
「とてもスティミュラス(?)な発表であり、聴講する側に、数学と統計学と英語の素養があれば、春の午睡を楽しむ余裕などなかった」ということです。
別のリポーターによれば、
「議論の共有知識というか 学会のフレームワークとしての「Body ofKnowledge」を提示したことが大変良かった」と云うことです。
「例えば、幾何ブラウンや伊藤過程ではなくリスク中立化と刈屋のレンマといった方向性です。これは、特にプラクティカルセッションとして明海大学院生の発表内容によく現れていて、大変感心した。」とのことです。
と思えば、
「WACC、投資合理性、採算性検証は企業評価でももちろんやりますが、やっぱり検証は検証なんですねえ。実務家はプレイングマネージャーであるべきで、学者サンと勝負する必要はないのでは。」というレポもありました。
いつもの蛇足です ———
レンマやらリアルオプションやらDDCFやらジレンマやら、聞いたことも無いという方々はご注意。判らなくても今業界の巷で流行っていると云うことくらいは知ってた方がいいのではと思いますがどうでしょう。今日の新聞に無知と無関心は月とスッポンという話が載ってましたが。_(._.)_
さて、半年間に亘って何かとお騒がせしました、「公取委調査に端を発します固評問題」ですが、H15固評に向けての態様が骨格を現しつつあります。近日中に、『鄙からの発信』でご報告できると思っています。とりあえずの参考資料として「土地協」設置要綱をWeb Siteに掲載しました。

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