岐阜は凍えているか

 ワーキングプア:日本を蝕む病という書名の本がある。


NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班編・07/06/11ポプラ社刊行の書籍である。この書籍の131頁に岐阜駅前問屋街の状況が語られている。抜粋すれば次のようである。

 この問屋街を眼下に見下ろして、タワー43という再開発ビルがオープンしたのは昨秋のことであるが、その1階店舗部分の中核テナントが早くも撤退したのである。入居して間もない年末に民事再生法適用を申請していたが、既に先月末にタワー43からは撤退したのである。入居間もなく民事再生法を申請するようなテナントしか得られなかったすれば、タワー43の将来も何やら気懸かりである。
 柳ヶ瀬の一郭を占めるといってもよい、徹明通と神田町通の交差点に立地する専門店ビル、岐阜メルサ・ファッション館が名古屋鉄道から売却されると発表された。最盛期は44億円あった売上が12億円まで落ち込んでいては、売却再開発もやむを得ないであろう。新聞報道などによれば、北側のセンサ跡地と合わせての再開発が企画されているとのことである。
 ただ今岐阜市街地では、岐阜駅周辺地域で問屋町西部地区、岐阜駅東地区、パルコ跡地、新岐阜デパート跡地、柳ヶ瀬地区で高島屋南地区、柳ヶ瀬北地区などの再開発事業が目白押しともいえる状況なのである。
 何ともとりとめもない記事であるけれど、筆者にしても五里霧中の感なので、「岐阜は凍えているのか、それとも春を待つ前の寒中なのだろうか」という思いである。名古屋駅前の地価が高騰し、東海環状道路沿線工場分譲地が完売するなかで、丸に八印(名古屋市の記章)が栄えJR30分以内の井桁マーク(岐阜市の記章)の先行きが懸念されるというわけである。

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