白く雪をいただいた今朝の伊吹山である。 北から寄せる雲が山にかかって離れないが、二十分ほど長良川の堤防上で待って、雲が一番切れたところを撮ってみた。 河原には土曜日の雪がまだ残っている。 平野部に住む者にとって、雪はたまに訪れる自然の美しい変化だけど、山間豪雪地域に住まう人々にとっては乗り越えなければならないものであろう。
雪も降り続けば忌まわしいものになるのだろうと思う。 それでも全体からすれば、豊かな自然現象の一つであり、観光資源であり水資源であり、多くの場合に農林業資源を育成するものにもなる。 先頃訪れた銀山平の今頃はどんなだろうか、2m、3mも降り積もり、今は雪原の下に開高健の碑も眠っているのであろう。 湯村温泉の夢千代さんの傘にも雪は積もっていることであろう。
先日の雪の記事に追記してみました。 三好達治も金子みすずも佳いけれど、白秋の蛇の目傘に降る雪はおとなの詩情が溢れている。 夜目、遠目、傘の内を三つともそなえているのだから、絵になるわな。 まして酔眼も加わるのだから。 今や蛇の目に降る雪など見たこともない、明治どころか昭和も遠くなりにけりか。
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